健康便り

2月の健康便り

海外旅行での健康トラブルを防ごう —健康—

そろそろ春休みが始まりますね。長期のお休み中に、海外旅行を計画している方も多いのではないでしょうか。学生生活無料健康相談テレホンには「初めて海外に行くが、どんなことに注意したらよいか」 といった相談が寄せられます。

海外旅行では、健康に自信がある人でも、時差や気候の違い、水や食べ物が合わないことなどにより体調を崩しがちです。行き先によっても異なりますが、マラリアやデング熱など日本にはない感染症や、食べ物や水を介してうつる感染症がはやっている地域も多々あります。旅先で病気にならないように、そして万が一具合が悪くなってしまったときのために、事前に備えておくことが大切です。

では、どういったことを準備しておくとよいでしょう。

  1. 滞在先情報入手:その地域に特有の病気がないか。流行っている病気はあるか。衛生状態はどうか。医療レベルはどうかなど。何に気をつけなければいけないかを確認する。
  2. 予防接種:必要があれば予防接種を。接種を完了するまでに1ヶ月以上要する場合もあるのでお早めに。入国の際に予防接種証明書の提示が求められる国もあるので注意。
  3. 旅行用薬セット:海外の薬は体に合わないことも。偽物が横行していることもある。痛み止めや下熱剤、胃腸薬、ばんそうこう、生理用品など、使い慣れた薬や衛生用品を持参するとよい。感染症が多い地域では虫除け剤も忘れずに。
  4. 連絡先:万が一に備え、パスポートの連絡先記入欄には緊急連絡先となる人の住所や電話番号を控えておく。また、目的地の日本大使館や領事館の連絡先はメモにして身につけて。トラブルがあった際、制約はあるものの解決方法についていろいろ相談できる。
  5. 旅行保険加入:一般的に海外での医療費は非常に高額。ちょっとした症状でも数万円かかることも。旅行保険には必ず加入を。
  6. インスタント食品:フリーズドライの味噌汁やおかゆ、カップ麺、クラッカーなどを持参する。体調を崩したとき、食事に出られないときなどに重宝。

旅行先の病気の多くは食べ物や水からうつります。食前・外出後はできるだけ石鹸でしっかりと手洗いを。また、生水は危険です。水はボトル入りのものを選び、封がされていることを確認してから飲みましょう。氷も生水から作られている可能性があるので避けてください。食べ物は完全に火の通ったものを選び、自分で皮をむいて食べられる野菜やフルーツ以外は生の野菜類は避けましょう。
虫を媒介にして感染する病気も多々あります。虫がいる場所は極力避ける、虫除け剤や蚊帳を利用する、長袖、長ズボンなどを着用し肌の露出を減らすなど、虫除け対策も忘れないようにしましょう。動物も様々な寄生虫がいることをお忘れなく。
知識をしっかり持って、安全に海外旅行を楽しんでください。以下のホームページが参考になります。

厚生労働省検疫所FORTHホームページ
http://www.forth.go.jp/index.html

鬼は外、福は内の心理 —メンタル—

 節分の日には「鬼は外、福は内」と言って豆まきをするのが日本人の風習です。決まり文句なので、何気なく言っているかもしれませんが、今回はその意味を考えてみましょう。
 「鬼」は病気や災厄など、忌み嫌われていて、私たちが避けたいものの象徴のようです。「福」はもちろん幸せのことです。ですから「鬼は外、福は内」とは、嫌なものは自分の外に出し、良いものは自分の中に取り込みたいという欲求を表現しています。

 ところで、人間の情緒の発達は快と不快の区別から始まると言われています。小さな子どもは心地よいものを欲しがり、不快なものは早く取り除いてしまいたいと望みます。たとえば、お母さんが「痛いの痛いの飛んでいけー」と言うのは、この望みを叶えているのです。小さな子どもは空想力が強いので、そう言われると本当に痛みを忘れてしまったりします。少し大きくなると、実際には傷は治らないし、まだ痛いことに気づきます。しかし、お母さんにいたわってもらうと痛みを我慢できますし、我慢するとお父さんから褒められたりして、そのうち傷が治ることを知ります。こんなふうにして、私たちはすぐに取り除けない不快があることや、それでもいずれ苦痛は和らぐことを学んでいきます。

感情の場合も同じで、怒りや恐怖などの嫌な感情は早く取り除きたいものですが、最初はお母さんにその感情を吐き出し、「大丈夫、大丈夫」となでてもらわないと耐えられません。しかし次第に、自分自身でその感情に耐え、和らげることができるようになっていきます。すると、怖さと楽しみが統合された「好奇心」や、「雨降って地固まる」と言われるような人生の深みを味わうことができるようになります。大学合格のときにみなさんが味わった達成感も、つらく不安な時期をいったん耐えた人にだけ味わえる感情ですね。

このように、快と不快を分け、不快を取り除くという心のメカニズムから、不快に耐えて物事の豊かさに気づけるように変わっていくことが、私たちの心の成長と言えるでしょう。「鬼も内」だと知ることで「福」を守ることにきゅうきゅうとしなくなるのです。
そう考えていくと、「鬼は外、福は内」とは、小さな子どもの心理状態を表現していることに気づきます。私たちは現実には「鬼は外、福は内」というわけにはいかないことを知っています。ふだんから「鬼は外、福は内」を地で行く人は、「わがまま」とか「子どもっぽい」と言われているのではないでしょうか。
でも、「鬼も内」だと知った人も、年に一度くらいは子どもの心に戻って「良いことだけ来い」と言いたくなるかもしれません。節分の日は、そんな気持ちで思いっきり豆をまいて一時の解放感を楽しんでみてはいかがでしょう。

ページの先頭へ