健康便り

7月の健康便り

はち刺されに注意! —健康—

暑い日が続き活動的な季節になってきました。夏休みに戸外のレジャーに出かける機会も多いことでしょう。この季節に気をつけなければならないのがはちです。人を刺すはちは主にスズメバチやアシナガバチ、ミツバチですが、特に殺傷力の強いスズメバチやアシナガバチに刺される被害は7~10月に多くみられます。

はちは無差別に人を攻撃するわけではありません。人が巣に接近すると、まずははちの威嚇が始まりますが、威嚇を無視したり、巣に振動を与えたりした時などに攻撃してきます。刺されないためには、巣を見つけたらできるだけ近寄らないようにしましょう。巣に気づかないこともあるので、野山や林など樹木が多いところで活動する際はできるだけ長ズボン、長袖シャツを身につける、手袋をはめるなどして体の露出面を少なくしたほうがよいでしょう。また、はちは黒い色に敏感に反応し攻撃する習性があります。黒い服や帽子は避け、白色系を選ぶのがお勧めです。黒い携帯電話やカメラなども狙われやすいので注意してください。香料ははちを引き寄せるので、山野を歩くときにはヘアトニックや香水などの化粧品は控えましょう。ジュースや食べ物にはちが寄ってくることもあります。屋外で食事をする際は、周囲にはちがいないか注意するようにしてください。車内で食事をする時は、はちの進入を防ぐため窓を締めたほうが無難です。
はちが襲ってきたら、タオルや帽子などで頭髪を覆って顔を伏せ、できるだけ静かに離れるようにしてください。むやみに動かない、騒がないことが大切です。日常生活の中では洗濯物の中にはちが紛れ込み、刺されるケースも多いようです。洗濯物を取り込む際には気をつけましょう。

万が一はちに刺されてしまったときは、毒針が皮膚に残っていれば、毛抜きでそっと取り除きましょう。セロテープなどを刺された部分に貼ってからはがしても針を取り除けます。爪で弾き飛ばすようにして除去する方法もあります。指でつまむと毒液を注入してしまうので気をつけてください。はらったり、強くこすったりすると針が押し込まれてしまうのでやめましょう。
針がとれたら、刺された周囲を強く押して毒を絞りだし、水道水で患部をよく洗い流します。部分的に腫れているだけなら、抗ヒスタミン軟膏(かゆみ止め)や副腎皮質ホルモンを塗り冷たいタオルなどで冷やしましょう。アンモニア水や尿は効果がありません。
症状が治まらない場合は皮膚科にご相談ください。咳、嘔吐、じんましんなどの全身症状がでた場合はすぐに受診を。何箇所も刺されている、呼吸が苦しい、けいれんをおこしているなど症状が重い場合は急いで救急車を呼びましょう。以前はちに刺されて具合が悪くなったことがある場合は、症状が見られなくても受診しておいたほうが安心です。
 正しい知識を持って安全に夏を楽しみましょう。

完ぺき主義者の不安 —メンタル—

何事もできることはすべてやらなければ気がすまないという人がいると思います。完ぺき主義な性格の人です。この性格が功を奏してみんなから評価されていることも多いものです。しかし、その裏である種の不安に脅かされていることもあります。

Eさんは大学内では優等生で通っています。Eさんのノートには講義の板書はもちろん、先生が解説したことも細大漏らさず書き込まれていて、このノートのコピーさえあれば単位は確実と評判です。そんなEさんも3年生になり、卒業論文のテーマについて考えるようになりました。Eさんは過去の研究を調べ上げ、問題点を洗い出しました。指導教授もその分析能力を高く評価しています。しかし困ったことに、Eさんは自分の研究テーマを決めることがどうしてもできません。なぜなら、どんなテーマを思いついても、それに対する問題点と欠点がすぐに思い浮かんで、そのテーマが有意義なものだと思えなくなるからです。Eさんは「このままでは卒業論文が書けない」と不安になり、焦り始めました。

Eさんに何が起こっているのでしょうか。まず言えるのは、今まで過去の研究に向いていた批判が自分自身に向いているということです。しかもその批判は欠点を探して長所を潰す「容赦のない」性質を持っています。一方、Eさんは過去の研究を批判的に検討しておきながら、自分自身は絶対に批判されない完ぺきな研究をしようとしています。その背景には、「自分は全部わかっているはず」という理想の自分が見え隠れします。

指導教授は、Eさんを学会に連れて行ってあげました。Eさんはそこで、尊敬する学者の発表が批判にさらされるのを目の当たりにしました。学者は負けずに反論しました。その後出版された学者の論文には、学会で受けた批判が取り入れられ、さらに考察が深められていました。批判は学者を潰しませんでしたし、学者も批判を無視しなかったのです。
 Eさんは次第に、自分が批判されるのを極度に怖れていることを理解し始めました。欠点を指摘されることは生き恥をさらすことであり、絶対にあってはならないと思っていました。しかし、あの学者でさえ学会では批判されました。良い論文が書けるのは、その戦いを生き抜いた結果だったのです。

Eさんは今の時点で考えている研究テーマを、ひとまず指導教授に提出してみることにしました。完ぺきなものではありません。きっと問題点を指摘されるでしょう。冷や汗ものです。でもそれが、何かを生み出す第一歩だと、Eさんは気づきました。

※上記事例は、「学生生活無料健康相談テレホン」の複数の相談例に基づいて創作した架空の事例です。

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