健康便り

1月の健康便り

加湿の勧め —健康—

 冬は空気が乾燥する季節です。外気が乾燥するだけではなく、暖房を使用するため室内はさらに乾燥しています。学生生活無料健康相談テレホンには「手足が乾燥してかゆくて仕方がない。どうしたらよいか」「寝ているとすぐ喉が痛くなってしまう。どんなことに気を付けたらよいか」という、乾燥にまつわる相談が寄せられます。

 乾燥は私たちに様々な影響を与えます。空気が乾燥するとウイルスが大気中に漂う時間が長くなり、鼻やのどから体内に侵入する機会が増えます。鼻やのどの粘膜が乾燥していると、ほこりやウイルスなどを体外に追い出す働きが低下するので、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。皮膚の表面から水分が逃げるため、肌は乾燥しやすく、かゆみの原因となります。静電気も起きやすくなります。

 乾燥による様々な症状を軽減するためには、積極的な加湿がお勧めです。厚生労働省ではインフルエンザの予防策として、室内では湿度を50%〜60%に保つことを推奨していますが、冬の室内は油断するとすぐに湿度が下がりカラカラになってしまいます。手軽な加湿の方法がいろいろとあるのでお試しください。

 室内加湿の方法としては、まず加湿器の利用が挙げられます。それ以外では、観葉植物を置く、コップや洗面器に水を入れて置く、室内に洗濯物を干す、などです。緩やかですが部屋全体を徐々に潤してくれます。浴室のドアを開け湯気を部屋に移動させる、やかんでお湯を沸かして蒸気を出すなどの方法もあります。暖房で部屋を暖めすぎない、適度に換気をすることも大切です。ただ、湿度が高すぎると結露が生じたり、カビ・ダニが繁殖しやすくなったりするので注意してください。加湿器を使用する際は、水をこまめにとり替え、定期的に掃除をして清潔を保つことが大切です。

 部分的な加湿も効果があります。冬場は夏に比べてのどの渇きを感じにくいものですが、こまめに水分を取り、口腔内を潤すよう心がけましょう。マスクはウイルスの侵入を防ぐだけでなく、鼻やのどの適度な湿度を保つためにも役立ちます。マスクが苦手な人はマフラーを口元まで上げて巻くのもよいでしょう。就寝中にマスクをかけて寝ると、翌朝ののどのイガイガや口腔内の不快な症状が和らぎます。鼻を覆ってしまうと息苦しくなるので、鼻は出して口だけにマスクをかけるようにすると呼吸が楽になります。また、肌やのどの乾燥を避けるためには、体に直接暖房の風を当てないことが大切です。こたつや電気毛布を長時間使うと肌が乾燥します。短時間で、補助的に使用するようにしましょう。入浴後に保湿剤を塗る、できるだけ肌を露出しない服を着るなども、肌の乾燥を防ぐのに役立ちます。

 上手な加湿で乾燥によるトラブルを和らげ、この冬を元気に乗り越えましょう。

「人のため」にしか動けない人 —メンタル—

 いつも他人を優先して、自分のことは後回しにする奉仕精神の豊かな人たちがいます。彼らの中には、人のために何かをすること自体が喜びになっている人もいるようです。

 Lさんは私立大学1年生。サッカーサークルのマネージャーをしています。入会当初からLさんは先輩マネージャーに負けないくらい周りのことによく気が付き、またよく働きました。遠征や合宿にも必ず参加し、50名近いメンバーのユニフォームの洗濯やバーベキューの下ごしらえなど、文句ひとつ言わずにテキパキとこなします。練習後にはLさんが笑顔で「おつかれさま」と迎えてくれるので、メンバーは癒されます。Lさんもみんなのはつらつとしたプレーや、みんなの笑顔を見ているのがこの上なく幸せでした。

 ところがある日、中心選手の一人であるM先輩から「そんなになんでもかんでもやらなくていいよ。みんな甘えるから」と言われました。M先輩はLさんを気遣って言ったのでしょう。しかし、秘かに憧れていたM先輩から言われたことでもあり、Lさんはショックを受けました。翌日、Lさんはやる気が起きず、耳の奥が痛い感じがしてサークルを休んで耳鼻科に行きました。38度の熱があってもサークルを休まなかったLさんが休んだと、サークルメンバーが心配するメールをくれたことはいくらかLさんの慰めになりました。

 医師に勧められて学生相談に来たLさんは、話していくうちにM先輩への強い怒りを感じ始めました。「どうして私が一生懸命やっていることを否定するのよ!」とLさん。しかし、そんなに怒るのは、M先輩にこそ自分の甲斐甲斐しいところを見ていてもらいたかったからでした。2年生になったLさんは、面倒な仕事はある程度、後輩マネージャーに任せるようになり、そうしてできた時間はもっぱらM先輩との楽しい会話に費やされました。みんなの笑顔も大切ですが、自分の幸せも同じくらい大事ですから。

 Lさんは「みんなの幸せこそ自分の幸せ」と考えているところがあったようです。しかし、それはあまり我を通せないLさんが、みんなの笑顔に自分の幸せを託していたということでもあるでしょう。また、自分から人を愛することにためらいがあるために、人から愛されるように一生懸命やるしかないという生き方でもありました。しかし、Lさんは自分の幸せを求める心や、自分から愛する力を取り戻し始めたようです。それは同時に、少し図々しくなるということでもありますが、みんなけっこうそうやって生きているのです。

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