健康便り

5月の健康便り

自転車事故で頭に怪我をしたら —健康—

 新緑の気持ち良い季節になりました。通学以外でも自転車で出かける機会が増えそうですね。学生生活無料健康相談テレホンには「自転車に乗っていて、段差で横転してしまった。頭を打ったが病院へ行ったほうがよいか」「人を避けようとして壁に頭をぶつけた」といった相談が寄せられます。

 今月は自転車で転倒した時などに生じやすい、頭部外傷の対応の仕方についてご紹介します。
 頭部外傷には頭皮の外傷のほか、頭がい骨骨折、急性硬膜外血腫、脳挫傷など様々あります。頭を打つと脳への影響が心配ですが、脳は頭皮をはじめ、頭がい骨、硬膜、くも膜、軟膜などで幾重にも守られているので、必ずしも脳に損傷がおこるわけではありません。脳を守っている部位のどこまでが怪我で影響を受けたかにより重症度は変わります。

≪頭部を怪我した時、すぐに受診すべき症状≫
 意識がない、もうろうとしている、顔色が悪い、激しい頭痛、繰り返す嘔吐がある、手足の動きが悪い、けいれんを起こす、鼻や耳から透明な液が漏れでている、などの症状がある場合は脳機能の悪化が懸念されます。すぐに脳神経外科を受診しましょう。自分で受診できないような状態のときは救急車を呼びます。また、怪我をした直後は何も症状がなくても、後で症状が出てくることがあります。丸1~2日は様子を見て、上記の症状が起こるようなら受診しましょう。

≪出血≫
 頭部や顔面は手足に比べ血流量が多いので、傷の大きさにかかわらず激しく出血することがあります。まずは傷口を流水でよく洗います。次に清潔なハンカチなどで傷口の上から強く圧迫し、止血を試みましょう。しばらく押さえても出血が止まらない、状態が悪く自分で傷口を押さえられない、傷口が深い、砂のような小さな異物が傷口に入り込んでとれない、などという場合は受診しましょう。傷口が化膿してしまった場合も受診が必要です。消毒薬は傷の治りが遅くなることがあるので受診前は使用しないほうがよいでしょう。

≪こぶ≫
 こぶは頭皮と頭がい骨の間に生じた血の塊です。こぶだけであれば脳への影響はありません。血液は周囲の組織に吸収されるまで数日かかり、頭痛や痛みがでることがあります。こぶ自体は冷やして様子を見る程度で、特に治療を行うことはありませんが、打撲が強い場合は頭がい骨や脳に影響がないか検査を受けたほうがよいこともあります。心配であれば受診しましょう。

 新しい環境に慣れて、特に1年生は気も緩みがちです。ルールを守り、安全に自転車を利用しましょう。

‘こわい飲み会’にしないために —メンタル—

 大学生になると、サークルやゼミのコンパなど、お酒を飲む機会が増えると思いますが、みなさんにとって‘楽しい飲み会’とはどのようなイメージですか?
 仲間同士でお決まりのコールが飛び交い、酔ったノリでイッキ飲み・早飲みのパフォーマンスを披露しては歓声が上がる…そんなイメージを浮かべた人は、要注意です。これらは場を盛り上げるためによく見かける光景かもしれませんが、実は、急性アルコール中毒などの飲酒事故を引き起こすとても危険な行為です。仲間と楽しく交流を深めるはずの飲み会が、お酒の脅威やマナーに関する認識が甘いために、誰かを傷つけ、時には命の危険にさらしてしまう‘こわい飲み会’になりうる、ということを覚えておいてください。
 飲み会の参加者の中には、何らかの理由でお酒を飲めずに居心地を悪くしている人もいるでしょう。お酒が好きな人は、飲めない人のことを不思議に思うかもしれません。しかし、飲酒を強要すること、飲まざるを得ない空気を作ることは、アルコールハラスメント(アルハラ)と呼ばれる迷惑行為です。

  • 「吐くほど飲めばお酒は強くなる」
  • 「みんなで酔っ払ってこそ一体感が生まれる」
  • 「本音で話すためにはアルコールは必要だ」

 飲ませたい人にはこのような心理が働いているようですが、これらはすべて、アルハラ行為を引き起こす間違った認識です。自分も酒席を楽しみながら、周りにも気を配る。それが成人を迎え、お酒が飲めるようになった大人のマナーです。

 そして、飲めない人はきちんと断わる勇気を持ってください。先輩の指示には逆らえない、場がしらけてしまうから、と無理して飲んでしまう人もいるようですが、自分の体と命を守るために、うまく断る術を身につけておきましょう。
 「お酒はちょっと…」と曖昧な言葉で断っていては、酔った相手のペースにずるずると引きずられてしまいます。断る時には、飲めない理由をはっきりと説明することです

  • 「全く飲めない家系で、体質的にどうしても受けつけない」
  • 「飲むと意識がなくなり、以前にも倒れたことがある」

 と理由を明確にして、(時には起こりやすい症状なども含めて)伝えることが大切です。ポイントは、飲み会が始まる前に事前に伝えておくことです。すでに酔って大騒ぎしている人には、飲めない人の真意は伝わりません。聞いてほしいことは、お酒のノリがない時に伝えた方が相手に届くものです。
 また、周りの友達やリーダー格の人を味方につけておくと安心です。自分は飲めないこと、無理に勧められていたら守って欲しいということを事前に打ち明けておきましょう。トイレに行く、つぶれたフリをするなどして、早めに逃げるのも方法のひとつです。

 飲める人は飲めない人への思いやりマナーを、飲めない人はしっかり意思表示を。お互いにこの意識を持つことで、お酒が飲める、飲めないに関わらず、仲間との交流を心地よく味わえる‘楽しい飲み会’になるのではないでしょうか。

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