健康便り

2月の健康便り

太りすぎない、やせすぎない —健康—

 厳しい寒さが続いています。外に出たくない、ダラダラしていて太ってしまった、などという声が聞こえてきそうですね。その一方で、やせすぎて体調を崩してしまったという電話相談も少なくありません。今回は肥満とやせについて考えてみましょう。

 肥満とやせは、一般的に身長と体重から計算されるBMIという数値で判定されます。BMIの計算式は下記のとおりです。日本肥満学会が決めた判定基準では統計的に最も病気になりにくいBMI22を標準として、18.5以上25未満を標準、25以上を肥満、18.5未満をやせとしています。
★BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

 男性の場合、どの世代でも10年前より肥満者の割合が増えています。学生世代を含む20-29歳も21.8%がBMI25以上の肥満者です(※)。肥満自体は病気ではありませんが、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病になりやすくなります。腰痛や関節痛の原因となることもあります。
 肥満の原因は食べすぎと運動不足です。「自分は食べていない」という人でも、食べたものを記録してみると多くは必要以上のエネルギーをとっています。家族全員がよく食べる家庭であれば、自分が食べている量が多いとは気づきません。肥満の方は一度エネルギー量が記載された料理本などを見て、自分の食べている量が適正か確認するとよいでしょう。間食やお酒によるエネルギー摂取分もお忘れなく。
 日常的な運動も大切です。運動はエネルギーを消費することに加え、筋肉をつけて体脂肪を燃えやすくするという効果があります。体脂肪を燃やすためには息を切らさずに長く続けられるウォーキング、サイクリング、軽いジョギングなどの有酸素運動が、体脂肪が燃えやすい体作りのためには腕立て伏せ、スクワットのような筋力トレーニングが有効です。運動習慣のない人は、階段を利用する、電車内で立つ、一駅分歩いてみるなど、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

 一方女性では20~40歳代において「やせ」が増加傾向になっています。20-29歳の女性のやせは21.5%(※)と男女全世代の中で一番の高さです。やせは月経不順、無月経などの卵巣機能不全を生じることがあり、将来的に不妊の原因になることがあります。貧血や冷え、骨が弱くなるなどの弊害や、拒食症、過食症など、心の病を招く恐れもあります。自分への影響だけではありません。若い女性や妊婦がやせの場合、生まれてくる子どもが将来的に高血圧や糖尿病などになるリスクが高まるとの見方もあります。モデルやタレントのスタイルに憧れて、やせ願望を持つ女性が多いようですが、大半は標準体重の人です。食事を制限するような極端なダイエットや偏った食生活は避け、バランスのとれた食事をとり、十分に体を動かして健康的に体の内側からきれいになることを目指しましょう。

 ※厚生労働省 平成25年国民健康・栄養調査結果より

適度な依存とは —メンタル—

 何かにはまって夢中になることは誰にでもあることです。恋愛、ゲーム、お酒、ギャンブル…。大学生になると自由な時間が増え、趣味や嗜好の幅が広がるので、気付いたら何かにどっぷりはまっていた、という人もいることでしょう。
 しかし、息抜きや気分転換のレベルではなく、そこに固執しすぎて依存状態に陥ると、生活習慣や人間関係、自身の情緒などが不安定になってしまいます。
 彼氏と少しでも会えないと不安になる、ゲームにのめりこんで昼夜逆転生活になる、アルコールの力を借りないと眠れない、生活費のほとんどをパチンコ代に費やす…。このように現実生活に影響が出てきた時は、「依存状態」を示す危険信号です。

 では、夢中になった対象に対して「ほどほどで切り換えられる人」と「依存状態になるまではまってしまう人」の違いはどこにあるのでしょうか。
 それは「心の状態」が大きく影響しているといえます。

  • 日頃から強いストレスや不安を抱えている
  • 誰からも受け入れられていない、といつも孤独を感じている
  • 自分に自信がない
  • 強い劣等感を持っている

 このような「心が常に落ち着かない状態」にあると、何かに寄りかかることで安心感を得ようとしてしまうことがあります。
 強く依存してしまうのは、必ずしも「自分が弱い」からではありません。何かを頑張りすぎた分、気持ちのバランスが取れなくなって、違う何かで気を紛らわさずにはいられなくなった結果かもしれません。

 そのため、一般的にカウンセリングでは、依存することで自分は何から救われたかったのか、依存行動の裏にある心のSOSは何なのか、という気づきを大切にしながら話し合っていきます。そのSOSは、家族に理解してもらえない寂しさかもしれません。人間関係での不安やストレスかもしれません。自分のコンプレックスを受け入れられずに紛らわそうとしているのかもしれません。
 そして、このような「心の状態」を認めた上で、依存対象から距離を置く方法を一緒に考えていきます。例えば、夜○時以降はゲームをしないよう他の趣味を見つける、パチンコに費やすつもりだったお金を貯めて友達との旅行にあてる、など、その人その人に合った「心の状態」との付き合い方を見つけていくのです。

 人は、何にも頼らず、誰とも関わらずに生きていくことはできません。自立して生活していくためには、ほどよい依存は不可欠です。
 時には普段の自分の行動を振り返ってみて、自分は何に依存しているのか、どんな気持ちの時に依存したくなるのか、と意識してみてもいいかもしれませんね。「心の状態」を保つための方法を1つの行動に固定させない。これは、依存度を強めないための予防策にもなります。
 自分の依存心を自覚しながら、気分転換や趣味として活かせるような「適度な依存対象(拠り所)」を見つけていきましょう。

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