健康便り

5月の健康便り

自転車でけがをしたら? —健康—

 生協花子さんは、大学に入学してから毎日20分程かけて自転車で通学しています。晴れた日に音楽を聴きながら風を切るのはいい気持ち! アップテンポのリズムに合わせて、花子さんは軽快にペダルをこぎます。ハッと気づくと、目の前に猫が…。危ない! 花子さんは慌ててブレーキをかけましたが、横滑りして転倒してしまいました。腕を強く打ち、膝はすりむいて血だらけ。あーあ、やっちゃった。

 花子さん、危なかったですね。音楽を聴きながら、電話やメールをしながらの「ながら乗り」は周囲に注意が払えなくなり、大変危険です。今回は自分のけがだけで済みましたが、人にけがをさせたり物を壊したりすると、他人にも迷惑をかけることになります。場合によっては、損害賠償責任や刑事責任などが発生し、高額な賠償金を請求されたり、罪状が前科となって希望した職種に就けなくなったりすることもあります。自分の身を守るためにも、自転車に乗る際は安全を優先して乗りましょう。

 けがをした時は応急処置をしっかり行うと悪化予防になります。できる範囲で対応しましょう。

<擦り傷、切り傷、刺し傷>

① 流水で傷口をよく洗い、傷テープなどをあてる。

② 出血がひどい場合は清潔な布で傷口を強く抑え、圧迫止血を。

③ 傷口が大きく開いている、血が止まらない、刺さったものが汚れているなどの場合はすぐに外科受診を。

<打撲、捻挫、骨折>

① 安静にする:できるだけ患部を動かさないように。三角巾などの利用も有効。

② 冷やす:炎症を抑えて痛みをとる。冷たい水などで冷やして。

③ 圧迫する:内出血や腫れを防ぐため患部を圧迫。

④ 患部を高い位置に保つ。:心臓より高く。内出血や腫れを防ぐ。

 ただし、以下のような場合は必ず受診しましょう。

  • 腫れや痛みが激しい:骨折の可能性も。早めに整形外科へ。
  • 胸や腹を強打した:直後は元気でもしばらくしてから急に症状が悪化することも。おかしいと思ったら内科へ。
  • 頭部打撲:意識がおかしい、繰り返し吐く、などの症状があればすぐに脳神経外科へ。

 花子さんは近くの公園で膝をよく洗い、ハンカチで傷口を圧迫止血。冷たい飲み物を買い、痛む場所を冷やしました。肩の痛みがひどいので、しばらく通院も必要になるかもしれません。幸い、学生総合共済に入っていたので金銭的な負担はそれほど大きくなくてすみそうです。もう音楽を聴きながら自転車に乗るのはやめようと、固く誓う花子さんでした。

飲めないお酒を勧められたら —メンタル—

 大学次郎さんは大学に入学して1か月。学生生活を充実させるために友達を増やそうと、サークルに入ることにしました。今日はそのサークルの新入生歓迎会です。みんなで居酒屋に入ると当然のようにお酒が出され、先輩も飲むように勧めてきます。次郎さんは、幼い頃からお酒の匂いをかいだだけで気分が悪くなってしまう体質なので、もしお酒を飲んだら大変なことになってしまうでしょう。「大丈夫だよ!新歓コンパなんだから、みんなで楽しく飲もうよ!」先輩はこんなふうに声をかけてくれます。

「本当は飲みたくないけど、これから楽しくサークルでやっていくためには、飲まなきゃならないのかなぁ…」

 初めてお酒を勧められた次郎さん、困ってしまいましたね。そもそも未成年はお酒を飲んではいけませんが、先輩から勧められたら断りにくいものです。まずはお酒について考えてみましょう。

 お酒を飲むと陽気な気分になり、コミュニケーションがとりやすくなります。開放的な気分になるので、人間関係が深まることもあるかもしれません。
 しかし、お酒は怖いものでもあります。急激に大量のお酒を飲むと、急性アルコール中毒という状態になることがあります。意識はもうろうとなり、呼吸状態も悪化。最悪の場合は死に至ることも。また、飲酒の席で飲みたくない人、飲めない人にお酒を無理やり勧めると、アルコールハラスメント(アルハラ)という問題も起きます。先輩が、この後次郎さんに無理やり飲ませてしまったら、アルハラ問題です。日本はお酒を飲むこと、飲ませることに寛容なところがあるので、次郎さんのようにお酒を勧められて困ってしまう人がいることへの理解はまだまだです。

 こんな時はどうしたらいいのでしょうか。大切なのは自分の中に判断するための価値基準を持つことです。今回のような場面では、“他人の利益も尊重するけど、まずは自分自身の利益や目標を優先させる”といった価値基準を採用するのがいいかもしれません。次郎さんの目標は、「サークルに入って友達を作る」というものでした。先輩の勧めを尊重して飲めないお酒を飲んでしまったら、先輩は喜ぶかもしれませんが、自分の健康が損なわれてしまいます。健康を損なうのは不利益なことです。しかも酔っぱらって醜態をさらしてしまったら、“友達を作る”という目標からも遠のいてしまいます。

 さて、次郎さんは考えた末、お酒は飲まないことにしました。でも、ただ断ってしまうのは先輩に失礼なので、今流行りの一発芸を披露することで場を盛り上げることに成功。自分の利益を守りながら先輩を立て、友達を増やしたいという目標にも近づいたわけです。やったね!次郎さん!

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