健康便り

3月の健康便り

海外旅行には予防接種を —健康—

 花子さんは春休みを使って、少し長めにタイに行くことにしました。初めての海外旅行です。何を見ようかな、しようかな。美味しいもの、たくさん食べたいな〜。

 花子さん楽しそうですね。でも、旅先での病気のことは確認していますか?世界にはその土地ならではの病気があります。日本と同じように考えていると危ないですよ。
 旅先で病気にかからないためには予防接種が大切です。感染すると命にかかわるような病気でも、接種していれば防げるものもあります。また、黄熱病など予防接種なしでは入国できない国(アフリカや南米の熱帯地域など)もあります。長期の海外旅行や留学などを計画したら、予防接種のことも考えてみましょう。

<予防接種、何を受ける?>
必要な予防接種は、渡航先や何をする旅行か、また本人の予防接種歴などによっても異なる。どんな病気が多いかなど、まずは現地情報を集めよう。事前に必要な情報を整理し、詳しいことを医療機関で相談するのがお勧め。

<いつ受ける?>
予防接種の種類によっては複数回接種する必要がある。接種完了までに数ヶ月かかることもあるので、海外旅行の予定が決まったらなるべく早く医療機関で相談を。

<どこで受ける?>

  • 内科:接種できる予防接種が限られることが多い。詳しい相談はできないことも。
  • トラベルクリニック・渡航外来:海外旅行に関する医療の専門。輸入した予防接種を取り扱う医療機関もあり対応できる種類が豊富。渡航先の感染症情報や持ち物、予防法など様々なことを相談できることが多い。
  • 検疫所:黄熱病など地域によっては検疫所でしか接種できない予防接種もある。何を受けたらよいかなど電話相談も可。

 予防接種の曜日が決まっている、取り寄せの必要があるといった医療機関もあるので、受診の際にはあらかじめ詳細を確認したほうがよいでしょう。持病で受診中の人は主治医への相談は必須です。

 花子さんは友人とタイで気をつけたい病気について調べてみました(※)。タイは湿度が高く食中毒が起こりやすい、水や食べ物に注意した方がよいということがわかりました。以前ニュースで話題になったデング熱の流行地域でもあるようです。花子さんはタイの都市部に行くので、A型肝炎と破傷風は受けたほうがいいみたい。他に必要なものあるのかな。調べただけではわからないこともあるので、早めに友人とトラベルクリニックで相談してみようと思いました。楽しい旅行になるといいですね。

≪参考≫
1)厚生労働省検疫所FORTHホームページ http://www.forth.go.jp/

家族について —メンタル—

 今でこそ元気に暮らしていますが、次郎さんは小さいころに心臓の手術をしたことがあります。それからというもの、母親は過剰に次郎さんのことを心配するようになりました。友達とどこかに出かけようとすると、母親はいつも、「次郎、大丈夫なの? 無理はしないでね」など声をかけてきます。優しい母親ではありますが、あまりにも愛情を注いでくるのでウザッたくなってしまい、高校のころはほとんど話もしませんでした。
 一方、父親は熱血漢な人で、なにかというと男の生き方の話をしてきます。まるで次郎さんの生き方を決めつけてくるように感じられて、これも不愉快なことでした。それでも一人暮らしを始めて家族との距離を置けるようになってくると、なんとなく両親と穏やかな気持ちで話せるようになってきました。先日、バイト先での苦労話や、女の子と映画に行った話などをしたら、両親は驚きながらも次郎さんの成長を認めてくれたようでした。

 そんな中、次郎さんの弟がアパートに遊びに来ました。どうやら父親とケンカをして、行先も言わずに家を出てきてしまったようです。「もう学校なんて辞めてやる!」なんてことも言いだして、穏やかではありません。心配な状況ではありますが、次郎さんは弟のそんな姿を見ていると、家族と同居していたころの自分を見ているようで、ちょっとほほえましく感じたのでした。

 家族関係というのは面白いものです。今は弟が家族の中で問題児になっているようですが、そこには次郎さんが家を出たことや、父親の熱血漢な性格、母親の母性あふれる優しさなど、それぞれの行動や態度が影響しあっています。人間には、自分の体を安定した状態に保とうとする働きがあります。熱が出たら汗をかいて体温を下げようとしますし、寒すぎたら体を震わせて体温を上げようとします。また、例えば利き手を骨折してしまったら、不便さを補うために反対の手を活用したり、利き手をあまり使用しなくても生活ができるように、自分の生活環境を整えたりすることでしょう。
 こんなふうに家族間にも、どこかに変化があるとそれに影響されて各自の行動や役割が変わってしまうような仕組みがあるようです。次郎さんも弟も、いずれ自分の生き方を見出していくでしょうから、父親もいつまでも人生論を語る熱血漢ではいられないでしょう。次郎さん兄弟が巣立ってしまったら、母親も優しさの注ぎ先を考えなければなりません。そこには価値観や生き方の変化が求められますし、そうした変化が家族の成長につながっていくことだと思います。

 「僕が一人暮らしを始めてから、弟はしんどい思いをしてきたのかな?」そう思った次郎さんは、少し実家に帰って両親の話し相手になってあげることにしました。家族関係は山あり谷ありです。一筋縄ではいかないのが難しいところですが、家族みんなで成長できるような関係性を築きたいものですね。

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