健康便り

8月の健康便り

部活動でケガをしたら —健康—

 花子さんは次郎さんや友達と一緒に、大学のラグビー部の試合を観に来ました。強そうな選手達がぶつかったりタックルしたりと、ものすごい迫力。初めて見るラグビーに花子さんはドキドキです。あ、先輩が転んだ! 足を押さえてうずくまっています。

 夏は部活動やサークルの合宿、試合などが催されることが多い時期。集中して打ち込める反面、ケガなどのトラブルに見舞われる機会も増えそうです。いざというときのために応急処置を覚えておくと安心ですよ。

・外傷:
流水で出血部位をよく洗い流し、傷テープなどで保護する。出血がひどい場合は清潔なガーゼで傷口を強く押さえ圧迫止血を。
傷口が大きい、出血が止まらないなどの場合は急いで外科受診を。

*消毒は傷口の再生を妨げる場合があるので自己判断では行わない。

・打撲、捻挫、骨折:
できるだけ患部を動かさないように固定する。三角巾などの利用も有効。炎症を抑え、痛みを取るため、冷たい水などでよく冷やす。内出血や腫れを防ぐため、患部を圧迫し、心臓より高く上げる。
腫れや痛みが激しいときは、骨折の可能性があるので整形外科を、胸や腹を強打したときは、直後は元気でもしばらくしてから急に症状が悪化することもあるので、おかしいと思ったら内科受診を。
・頭部打撲:
腫れた部位は冷やす。意識がおかしい、繰り返し吐く、顔色が悪いなどの症状があればすぐに脳神経外科受診を。
・熱中症:
めまい、頭痛、吐き気、倦怠感などの症状がある場合、涼しい場所へ避難し、服をゆるめ、体を冷やす。水分、塩分を補給し、ゆっくり休む。
水分を飲めない、水分、塩分を補給しても回復しない場合は内科受診を。

*意識がない場合はすぐに救急車を呼ぶ

 運動中の人が急に倒れた場合などは、周囲にいる人がすぐに手当を行えるかどうかが生命を左右することもあります。部活動やサークルで運動に携わるすべての人が、付近にAED(自動体外式除細動器)があるか確認しておく、救命処置の講習を受けておく、などするとより安心です。

 先輩はストレッチャーで運ばれ退場し、応急処置を受けました。その後、病院に搬送されたようです。心配ですね。

【ご案内】
事故やケガなどで通院5日(入院と合わせて)以上や入院(1日目から)となった場合、学生総合共済(生命共済)から共済金が支払われます。加入をお考えの方は、大学生協 共済・保険サポートダイヤル(☎0120-335-770)へお問い合わせください。

計画された偶発性理論とは —メンタル—

 先日、次郎さんは花子さんに誘われて、大学のラグビー部の試合を観に行きました。その試合で4年生の先輩が、相手チームの選手と接触して大ケガを負ってしまったのです。すでに企業から内定をもらっている先輩ですが、今後に影響が出るのではないかと花子さんも心配していました。そんな出来事もあって、次郎さんは最近、大学内にある「キャリア就職センター」が気になっています。まだ2年生の自分には関係ない場所、と思いながら素通りしていましたが、どんなところか見学してみようと思い、今日はやってきました。
 入口で職員に促されるまま、相談シートに学年や氏名、相談内容を記入すると、パーテーションで仕切られた席に案内されました。するとそこにいた女性が「こんにちは、キャリアコンサルタントのHと申します」と笑顔で挨拶してくれました。次郎さんは緊張しながら、キャリア就職センターがどんなところなのか興味があることを伝えました。Hさんは「2年生なのに、興味をもってくれて嬉しいです」とニコニコしながらセンター内の掲示物や就職関係の本、企業資料などについて説明してくれました。
 席に戻った次郎さんは、早速「キャリアビジョンって、どうやって描けばいいんですか?」とHさんに質問してみました。時々、自分の将来について考えてみることはありますが、具体的なことが何ひとつ浮かんできません。夢や理想も漠然としていて、何がしたいのかさえ見当がつかず、考えれば考えるほど落ち込んでいたのです。

 そんな次郎さんにHさんは、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授の「計画された偶発性理論(プランドハップンスタンスセオリー)」というキャリア理論の話をしてくれました。クランボルツ教授は「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定されるものであり、その偶然を計画的に設計して自分のキャリアを良いものにしていこう」というポジティブな考え方を提唱しました。そして、計画された偶発性理論を実践するために必要な行動指針として、次の5つを掲げています。

  • 1.「好奇心」:たえず新しい学習の機会を模索し続けること
  • 2.「持続性」:失敗に屈せず、努力し続けること
  • 3.「楽観性」:新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
  • 4.「柔軟性」:こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
  • 5.「冒険心」:結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

 「偶然を計画的に設計することができるなんて、夢みたいな話だけどちょっとワクワクしませんか? 今の次郎さんは新しいことを恐れずに、失敗してもめげないで、とりあえず行動してみる! という姿勢で大学生活を有意義に過ごせばいいと思いますよ」とHさんに言われて、少し気持ちが楽になりました。“好奇心は人一倍あるぞ、目の前のことに取り組めばいいならできそうだ! ひょっとして、今日ここに来たのも計画された偶然だったのかな?”と不思議な気持ちになった次郎さんでした。

ページの先頭へ