2016年12月の健康便り —健康—

インフルエンザの予防接種はお早めに

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 毎年猛威を振るうインフルエンザ。もう予防接種を受けましたか? いつも11月中にインフルエンザの予防接種を受けていた花子さんですが、今年はまだ受けていません。「予防接種を受けても意味ないよ」と友達に言われ、接種をためらっているのです。接種費用も高いし、受けるのやめようかなぁ。

 確かに、予防接種を受けてもインフルエンザにかかってしまう人はいます。お金もかかることですし、接種しても罹患してしまうなら無駄と思ってしまう人がいるかもしれません。しかし、インフルエンザの予防接種は、100%ではありませんがある程度の発病を阻止する効果や、たとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。
 一般的にインフルエンザにかかると1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症などの重い合併症にかかる人がいます。入院が必要になる、場合によっては死亡する場合もあります。予防接種を受けると、このような重症化の予防が期待できるのです。

 では、いつ受けるのが良いでしょうか。インフルエンザの流行は例年12月から3月頃。その中でも特に1月から2月が一番はやる時期です。予防接種の効果が期待できるのは、接種した2週後から5ヶ月程度と考えられているので、流行のピークに合わせるためには、遅くとも12月中旬までに接種したほうが良いでしょう。
 国立感染症研究所の発表によると、今年、インフルエンザ発生報告数は過去5年間の同じ時期と比べてかなり多いとのこと。昨年と比べても早くからインフルエンザにかかる人が増えている地域があるようです。また、医療機関によってはすでに予防接種の予約を終了しているところもあります。受けていない人は早めに接種するようにしましょう。
 様々な理由があって予防接種を受けない人もいるかもしれません。その場合は、マスクをする、外出後にはよく手洗いをする、適度な湿度を保持する、十分な休養とバランスのとれた栄養を取る、人混みや繁華街への外出を控える、などして予防に努めましょう。

 花子さんはやはり予防接種を受けることにしました。万が一インフルエンザにかかって重症になったら大変。もしかかってもつらい時間は短い方がいい。治療が長引いて定期試験が受けられないなんてことになっても嫌だしね。内科に予約の電話をすると、「もう少しで今年分の予約を終了するところでしたよ」と言われ、ほっと一安心。間に合ってよかったですね。