健康便り

5月の健康便り

早くから始めよう! 花粉症対策 —健康—

 花子さんは春休みにいとこのRちゃんの家に遊びに行きました。ところがRちゃんは「頭がボーっとする」と、とても辛そうでした。ごみ箱はティッシュでいっぱい。花粉症だったのかな~。

 花粉症は花粉によって起こるアレルギー疾患の総称です。厚生労働省の協力による全国調査(※)によると、患者数は国民のおよそ25%と考えられています。ずいぶん多いですね。花粉が鼻に入るとくしゃみや鼻水、鼻づまり、目に入るとかゆみや充血、涙目などが起こります。喉のかゆみや咳、頭痛、微熱、倦怠感などの全身症状などが起こることもあります。症状や原因となる植物は人それぞれ。まずは血液検査や皮膚反応検査などで原因を探り、自分に合う治療を見つけることが大切です。

 治療法は症状を和らげたりなくしたりする対症療法と、病気を根本から治すことを目指す根治療法の大きく分けて二種類。中には早い時期から始める治療もあります。

<対症療法>

  • 点眼、点鼻薬などによる局所療法や内服薬などによる全身療法
     薬を上手に使い分けることで、花粉の飛散が多い年でも約5~6割の患者が花粉症の症状をほとんど出さずに過ごせる。花粉が飛び始める直後から治療を開始すると有効。
  • 手術療法
     薬で十分な効果が得られない場合は、鼻粘膜を焼いてアレルギー反応を抑えるレーザーなどによる手術療法もある。一般的に花粉が飛ぶ前に行われる治療なので、お勧めの時期については早めに耳鼻咽喉科で相談を。

<根治療法>

  • アレルゲン免疫療法(減感作療法・皮下免疫療法)
     特に症状の重い場合に適応。最初は薄めた花粉の抽出液を注射し、その後少しずつ濃度を上げて注射することで免疫を獲得させる方法。花粉症の季節の3か月以上前から始め、数年続けることが必要。大学病院や総合病院、アレルギー科、耳鼻咽喉科などで行われている。治療できる医療機関が限られており、対象とする花粉もスギやブタクサなど限られているので、事前によく確認を。
  • 舌下免疫療法
     新しい免疫療法で、通院して注射するのではなく、毎日自宅でスギ花粉エキスを舌下に投与する。12歳以上のスギ花粉症の人が対象。痛みがない、通院回数が皮下免疫療法に比べ少ない、アナフィラキシーショックが少ないなどがメリット。自宅での治療なので患者自身が治療法をよく理解する必要がある。治療期間も長い。治療開始時期は医師との相談になるが、関東ではスギ花粉の飛散終了後の6~11月頃が多い。治療できる医療機関が限られているので、耳鼻咽喉科や内科などに事前に確認を。

 様々な治療がありますが、どの治療も効果には個人差があります。自分に合った治療を見つけるために、必ず専門医に相談しましょう。

 いとこのRちゃん、実はまだ受診していないそうです。辛いようなら一度近くの耳鼻科で相談したほうがいいよ、と教えてあげた花子さんでした。

「的確な花粉症治療のために(第2版)」
平成22年度厚生労働科学研究補助金 免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業 公益財団法人日本アレルギー協会事業より

自分の知らない自分に気づく —メンタル—

 「就職活動は3年生の夏から始まるって、マジか…」と、キャリア就職センターの説明会で渡された就活スケジュールを見ながらため息をつく次郎さん。「3年生の6月から2月までの期間が就活に大きな影響を与えるインターンシップを経験できる時期です!自己分析は早めにしておいてください」というセンター長の言葉が耳に残りました。

 企業が採用試験で重視しているのは、「人柄」「企業への熱意」「今後の可能性」の3項目と言われています。つまり、この学生はどのような人物なのか? なぜこの会社に入りたいのか? この会社でどんなふうに活躍できるのか? を知りたいのです。この問いかけにしっかり答えていくために“自己分析"が必要になるのです。そのやり方は、過去の経験を振り返る、他者からのフィードバック、アセスメント(適性検査・性格検査等)、キャリアカウンセリングを受ける等、さまざまな方法があると説明されました。

 自分はどういう人間なのか…と、考え始めた次郎さんは、思いつくままに自分について書き出してみました。穏やかな性格、けんかや面倒なことが嫌い、小心者、楽に生きたい、他人に干渉しない、優柔不断、ゲームの時は集中力が高い、片付けが下手、やや神経質、計画性がない…。「あれ、これじゃ良いところが全然ないじゃないか? ちょっと待てよ、僕って一体、どんな人間なんだ!?」と頭を抱えてしまいました。

 「これって自己分析? えっ? 君は結構、他人に干渉しているよ。干渉っていうか、わりと世話好きで面倒見が良い方だと思うなぁ」とゼミ仲間の秋山君が、次郎さんのノートののぞき込みながら言いました。秋山君から見た次郎さんは、一見穏やかだけど頑固、他人の意見や周りの状況を把握してから、自分の考えを発言する慎重派、ちょっと天然、負けず嫌い、とのことでした。自分が思っているより高く評価されている面もあれば、そんなことないけどなぁ、と疑問に感じる面もありました。自分が知っている自分と、他人が見ている自分との違いに驚いて、次郎さんはますます自分のことが分からなくなってしまいました。

 人には自分が知っている“自分の特徴"と、他人が知っている“自分の特徴"があり、次の4つのパターンに分類できます。

  1. 自分も他人も知っている自分
  2. 自分は気づいていないが、他人は知っている自分
  3. 自分は知っているが、他人は気づいていない自分
  4. 誰からもまだ知られていない自分

 このように分類することで自分と他人の認識の違いに気づき、その違いは強み(アピールポイント)にもなれば、改善すべき弱点にもなるのです。他人の意見を取り入れる自己分析を“他己(たこ)分析"といいますが、他者からのフィードバックによって、自分では気づかなかった新しい自分を発見することもできるのです。次郎さんと秋山君は他己分析し合うことで、これから“自分の知らない自分"をどんどん発見していくことでしょう。

ページの先頭へ