健康便り

10月の健康便り

ブルーライトが及ぼす影響 —健康—

 ゼミの課題に取組中の花子さん。パソコンを使うことが多くて目が疲れる〜。友達は「目がチカチカしなくて楽だよ」と、ブルーライトカットの眼鏡をかけているけど、ブルーライトって目に悪いの?

 ブルーライトはスマートフォンやパソコンのディスプレイなどから出る青色光です。タブレット端末やゲーム機器などブルーライトを発する様々な機器の普及に伴い、ブルーライトを浴びる時間が長くなりました。私たちの健康にどのような影響があるのでしょうか。

1.目への影響
 ブルーライトは人間の目の網膜に到達する光の中で最も強いエネルギーを持つため、他の光と比べ網膜に影響を与えやすいといえます。また、波長が短く散乱しやすい性質があるので、まぶしさやちらつき、目の疲れなどにつながることも想定されます。網膜の細胞は活動すると次第に疲労し、機能が低下します。新陳代謝により細胞は修復され、疲労が回復すれば機能は保たれますが、光が長時間目に入る、強すぎる場合、網膜の疲労は十分に回復できません。その結果、視力の低下など網膜への悪影響が心配されます。ブルーライトが、失明原因の一つである加齢黄斑変性という病気に影響する可能性があるという報告もあります。
2.全身への影響
 脳から分泌されるメラトニンというホルモンは、約24時間周期である人の生体リズムを調整する働きや催眠作用があり、夜間集中的に分泌されます。ところが目から一定の光が入ると分泌が抑制されます。そのため夜遅い時間に強い光を受けるとメラトニンの分泌が抑制されて生体リズムの乱れや睡眠の質の低下などが生じる可能性があります。
 特にブルーライトはメラトニンの分泌を抑制しやすいことがわかっており、夜遅くにテレビやパソコン、スマートフォンなどを長時間見た時の悪影響が懸念されています。朝の太陽光はブルーライトを多く含み、生体リズムの乱れをリセットするために大切と考えられていますが、夜遅くにブルーライトを多く浴びることは避けたいものです。

 目が疲れやすい、眠れないなど思い当たる症状がある時は、デジタル機器を長時間使用しない、ブルーライトをカットするフィルターや眼鏡を使用する、夜中のスマートフォン使用を控えるなどしてみてはいかがでしょうか。

 花子さんは試しに友達のブルーライトカットの眼鏡を借りてかけてみました。いつもよりパソコンが見やすくなり、調べ物もはかどった気がして大満足の花子さんでした。

何のために働くのか —メンタル—

 「よう、次郎。元気か。俺、A出版から内定もらったよ」
 次郎さんに声をかけてきたのは、漫画研究会の先輩の竹内さんです。大手出版社に就職が決まった竹内さんに話を聞こうと多くの後輩が集まっていました。最近は少しずつ就職先が決まった先輩が部室に来るようになり、卒業旅行の計画などを練っています。
 「A出版か、すごい大手だな。羨ましいな」
 そんなことを考えながら次郎さんが学食に行くと、先輩の本田さんが一人で昼食を食べていました。スーツ姿で、まだ就職活動は続けているようですが、表情は明るく見えます。
 「お久しぶりです。元気そうですね。どうですか、就活」次郎さんが声をかけると、本田さんはこんな話をしてくれました。

 「久しぶりだね。見てわかるかもしれないけど、まだ就職活動中で、内定はもらえてないんだ。いろんな会社を受けてみたけど、どこもダメでさ。実は昨日までの一週間、就職活動を休んで、ぼーっとしに旅行に行ってたんだ」
 「なるほど、大変だったんですね」
 「あ、でもそんなに悲観してるわけじゃないよ。旅行中、本当は何がしたいだろうって考えたんだ。次郎は去年の夏に、キャンプをしたのを覚えてる? みんなでBBQして、ご飯を炊いて。俺、両親が忙しくて、子どもの時から食事は一人でさ。あぁやって、みんなで作って食べたご飯が楽しくて、最高においしかったんだ。だから、あの時みたいな温かい食卓作りに関わるような仕事をしたいって考えるようになったんだ」
 「あ、覚えてます。僕も楽しかったです」
 「俺も今までは大手に就職しなきゃとか、有名な会社に就職しなきゃって考えてたけど、温かい食卓作りに関わりたいって考えるようになってから就職活動に軸みたいなものができて、就職することを前向きに考えられるようになったんだ。だから、今は会社の大小ではなくて、どうしたら温かい食卓作りに関わることができるだろうって目線で就職活動をしてるんだ。まだ少し早い気がするかもしれないけど、次郎もいつかは仕事するんだし、考えてみるといいよ。自分のやりたいことが見つかると、不安もなくなるよ」
 話を聞いて、本田さんが明るく見えた理由がわかりました。

 「どこに就職するかじゃなくて、何を仕事にするかが大切なのか。確かに、誰かにほめられるために働くんじゃなくて、自分が楽しく前向きに働きながら、成長したり社会に貢献したりするっていうことが働くっていうことだもんな。改めて考えてみると僕は何を仕事にしたいんだろう」
 将来の仕事について、考え始めた次郎さんでした。

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