健康便り

11月の健康便り

妊娠成立の神秘 —健康—

 いとこのお姉さんに赤ちゃんが生まれたので、花子さんは両親と一緒にお祝いに行きました。生まれてまだ2ヶ月の赤ちゃん、元気でとってもかわいい。お姉さんも幸せそう。妊娠中に大きなおなかを触らせてもらったけど、あの時の赤ちゃんが今ここにいるなんて不思議な感じ。赤ちゃんが生まれるって素敵なことだな。でも、赤ちゃんってそもそもどんなふうにできるんだろう。

 避妊の仕方には興味があるけど、花子さんのように妊娠のことはよくわからない、という人は案外多いかもしれませんね。妊娠はどのように成立するのでしょうか。

1.卵巣から卵子が放出される(排卵)
 卵子を排出する卵巣は親指くらいの大きさで子宮の両側にあります。子宮からは卵管が左右に出ており、先の方が卵巣に接して手のひらのように開いています。およそ1ヶ月に1度、卵巣から卵子が放出されます。卵子は卵巣に接している卵管の開いている部分でキャッチされて卵管内に取り込まれ、精子がやってくるのを待ちます。卵子の寿命は約24時間。その間に精子と出会わなければ受精できません。
2.卵子と精子が出会う(受精)
 1回の射精では約2〜4億個の精子が放出されます。膣内に射精された精子は膣を通って子宮内に到達。さらに卵管内に入って卵子が待つ場所までやってきます。ここまでたどり着く精子は200〜500個程度。大変な競争率です。精子の女性体内での寿命は約3日と言われていますので、その間にうまく卵子と出会えれば受精が成立します。
3.受精卵が子宮へ移動
 卵管内で運良く受精した受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら、5日ほどかけて卵管内を子宮に向かって少しずつ移動します。子宮では受精卵が着床しやすいように子宮内膜が厚くなります。
4.受精卵が子宮に落ち着く(着床)
 受精卵が子宮内にたどり着き子宮内膜が厚くなっていれば、子宮内膜に潜り込み根を張ってゆきます。これが着床。受精してからおよそ1週間でようやく妊娠が成立します。

 これらの過程の、どの部分がうまくいかなくても妊娠は成立しません。妊娠できてもその後の経過によっては妊娠の継続が難しいこともあります。妊娠は簡単なことではないのです。
花子さんは目の前の小さな赤ちゃんがたくさんの妊娠のハードルを乗り越えて生まれてきたことを知り、胸がいっぱいになってしまいました。いつか赤ちゃんは授かりたいけど、それまでは大切な命を無駄にしたくない。彼ができたらエッチをすることもあるかもしれないけど、望まない時期に妊娠しないように気を付けなければいけないな、と思う花子さんでした。

相手に分かりやすいコミュニケーションを試してみよう! —メンタル—

 次郎さんはこれまでに何社かのインターンシップに参加しました。どの企業でも参加者同士のグループディスカッションの時間がありました。企業側からすればグループディスカッションを通して、その人の「協調性」や「役割の自覚」、「リーダーシップ」などを観察、評価しているのでしょう。普段から初対面の人とのコミュニケーションが苦手な次郎さんとしては、特に緊張するプログラムでもあります。

 その日、次郎さんが入ったのは男子3人、女子1人のグループでした。はじめに司会役や記録係を決めるように指示されたので、誰がやるかを話し合っていると、浅田君という男子学生が「この部署ってどんな仕事をするんだろうね!」と、配布された資料を広げだしました。それはディスカッションのテーマとは全く関係ない資料でしたが、浅田君は自分勝手に話を進めていきます。次郎さんも他の2人の学生も話を元に戻そうとしますが、浅田君はおかまいなしに脱線していき、グループの雰囲気もイライラ、うんざりし始めました。

 次郎さんは浅田君の様子を見ながら、以前、大学のキャリアセミナーで聞いた「コミュニケーションの特徴」の話を思い出しました。人間関係でトラブルを抱えやすい人には「相手の気持ちがつかめない、場にあった行動がとれない」「言葉の使い方を誤り、会話がつながらない」「興味や行動にこだわりがある」といった特徴があるということ。そのような人には、「視覚的な情報を提示して説明する」「説明や指示は短い文で、順を追って、具体的にする」「できないことを一方的に責めず、どうすればもっとよくなるかを肯定的に伝える」などが効果的だという話でした。

 次郎さんは自分のノートに【役割を決める→司会・記録係】と書いて、浅田君に見せながら説明しました。浅田君はノートを見ると納得して静かになりました。次郎さんは記録係をしながら、みんなの発言を分かりやすく短い文章にしたり、矢印や図を書いたりして、浅田君に見せながらディスカッションを進めました。時々、脱線しながらも何とか時間内で、提出できる内容にまとめることができました。

 「グループディスカッションではいつもメンバーに怒られたり、相手されなかったりしたけど、今日はみんなのおかげで楽しかったです。ありがとう」と、浅田君が頭をさげたのを見て、メンバー全員うれしい気持ちになりました。相手のコミュニケーションの特徴に気を付けながら対応すると、お互いにより良いコミュニケーションがとれることを実感した次郎さんでした。

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