健康便り

3月の健康便り

元気に新年度をスタートさせよう! —健康—

 卒業式を控えたある日、花子さんは卒業旅行のお土産を口実に、思い切って次郎さんをランチに誘いました。約束の日の朝、緊張してよく眠れなかった花子さんは食欲がありません。朝食を抜いて家を出たら、今度は待ち合わせ場所へ向かう電車の中でおなかが「ぐぅー」と鳴ってしまいました。せっかくこの日のために選んだワンピースも台無しです。

 待ち合わせのレストランに少し早めについた花子さん。ここに来るだけでなんだか疲れてしまいボンヤリ座って待っていると、突然後ろから「遅くなってごめん」、次郎さんから声をかけられてビックリしました。我に返ったとたん、周囲のおいしそうな匂いを感じて、またまたおなかがぐぅー…。恥ずかしくて顔が真っ赤になってしまった花子さんでしたが、次郎さんはすまなそうに「とてもお腹が空いていたんだね。さっそく何か注文しよう」と言ってくれました。

 運ばれてきたランチを口にしているうちに、花子さんは少しずつ元気になっていきました。冷たかった手足の指先も温まってきた気がします。
 花子さんは卒論で忙しかったこと、最近まで行っていたアルバイトのことなど、久しぶりにゆっくり次郎さんと話ができました。話しているうちに昨日、緊張してよく眠れなかっただけではなく、このところずっとアルバイトで帰宅が遅く、寝る前に夕食をとっていたために翌朝は食欲がなくて朝食を抜く日があったことを思い出しました。アルバイトがない日も、なんとなくスマホで動画を見て夜更かししては、翌朝疲れが残ったまま大学に行く日もありました。「だめだなぁ、私って」花子さんは落ち込んでうつむいてしまいました。

 花子さんが急にうつむいてしまったので、次郎さんは焦ってしまい「花子さんは卒業したら何をするの?」とりあえず思いついた話題を振ってみました。
 「次郎さん、私、いつまでも学生気分で過ごしていてはいけないと思う。朝ごはんをちゃんと食べないと、意欲も元気も出ないし、しっかり働けないでしょう? これからは、夜更かしや睡眠不足を改めて自分の体調管理には責任を持たなきゃ」そして、旅行代理店に就職が決まったこと、旅行中さらに仕事に対する夢が広がったことなどを話しました。
 次郎さんは、明るく夢を語る花子さんがなんだかまぶしく見えました。これからも応援しているから、元気に仕事を頑張ってほしいと伝えました。

 別れ際、花子さんは次郎さんにやっとお土産を渡すことができました。「今日は会ってくれてありがとう。楽しくてついつい自分のことばかり話しすぎちゃった。私も次郎さんのことずっと応援してるね。今度は次郎さんの話が聞きたいな。卒業しても会えるかな?」次郎さんは照れ隠しに頭をかきながら、何度もうなずきました。よかったね、花子さん。

頑張る自分を応援しよう! —メンタル—

 「はー、緊張するなぁ…」レストランで待つ花子さんの後ろ姿を見て、さらに緊張が高まる次郎さん。卒業までに花子さんをデートに誘って、自分の気持ちを伝えよう、と思っていた矢先、「卒業旅行のお土産を渡したい」とランチに誘われました。

 次郎さんはこの日、花子さんに「これからの2人の関係性」について、自分の考えを話したいと思っていました。花子さんは次郎さんにとって、とても大切な友達です。正直なところ、付き合いたいなぁ、と思っていた時期もありました。花子さんには何でも話せるし、自分の嫌な部分や弱いところも見せることができるし、話していると気持ちがすっきりします。優しく受け止めてくれるだけではなく、自分とは違った視点で的確な意見を言ってくれる花子さんを頼りにしていました。性別をこえて親友と言ってもいいくらいです。

 そんな花子さんとの関係が卒業を機に、どんなふうに変わってしまうのかと考えると心配でした。できれば、今までと同じように困ったことや悩みを聞いてほしいし、アドバイスもしてほしいと思っています。虫の良い話ですが、良き相談相手として、これまでと同じように会いたいときに会えるような関係でいたいと考えているのです。

 そういう気持ちを伝えようと思った途端、花子さんがうつむいてしまいました。思わず、「花子さんは卒業したら何をするの?」と聞いてみると、花子さんは卒業後のビジョンを話してくれました。社会人として自分の健康管理や生活に責任をもって過ごしていきたい、旅行代理店の仕事を頑張っていきたい、といった前向きな言葉がどんどんでてきました。

 次郎さんは花子さんの話を聞きながら、「僕は自分のことしか考えてなかった」と、急に恥ずかしくなってしまいました。「花子さんだって新生活をスタートするのに、いろいろな不安があるはずだ。それでもしっかりした考えをもって、前進しようとしている」そんな花子さんの強さがますます頼もしく感じられました。やっぱり花子さんは、信念があって、明るくて、素敵な女の子だ、と改めて思いました。

 「僕、就職が決まってから、社会人としてちゃんとやっていけるのか、会社の期待に応えられる仕事ができるのか、ってずっと悩んでいたんだよ。卒業しても花子さんに、そんな悩みを聞いてほしいと思っていたんだ。恥ずかしいけど、助けてもらいたいと思っていた。でも今、花子さんの話を聞いて、僕もまずは自分の力で頑張ってみるよ」と決意表明をした次郎さん。花子さんも次郎さんのことを、これからも変わらず応援していると言ってくれました。

 自分の気持ちや考えに「共感してくれる」「理解を示してしてくれる」人がいるのは、心強いものです。次郎さんと花子さんのように、お互いを理解しあえる友達に出会えたことは、大学生活の大きな収穫でした。
 次郎さん、花子さん、卒業おめでとう! これからも仲良くね。

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