2024年5月の健康便り —メンタル—

友達ができないという焦り~考え方を変えてみよう~

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 晴れて第1志望の大学に入学することができた立花百恵さん。入学式を楽しみにしていたのに、直前でひどい風邪をひいてしまいました。入学式から遅れること1週間、やっと大学に通い始めることになった立花さんには不安しかありません。悩みを聞いてくれるところはないかと大学のホームページを調べると、健康管理センターに相談室があることを知りました。そこで相談員のキムラさんに出会い、話を聴いてもらいました。

<友達をつくらなくちゃ、という焦り>
 大学入学のために上京した立花さんは、知り合いがおらず、オリエンテーションにも参加できなかったため、誰とも話していない状況が続いていました。周りはすでにグループで行動している学生が多く、他の人に遅れはとりたくない、友達をつくらなくちゃ、と焦りばかりが募ります。でも、どちらかというと人付き合いが得意なタイプではないため、今までどうやって友達をつくっていたのか分からなくなってしまったのです。
<友達は無理につくらなくていい>
 優しくあいづちを打ちながら話を聴いたキムラさんは、「友達づくりって難しいよね」と立花さんの気持ちに寄り添ってくれました。そして、「大学だけで考えるのではなく、大学以外の環境にも目を向けてみてはどうでしょう。友達は無理につくらなくてもいいし、他の人と同じでなくてもいいんですよ」と伝えました。立花さんは、いつの間にか友達をつくらないといけないと思い込んでしまっていたことに気づき、キムラさんの言葉が腑に落ちたようです。
<良い人間関係とは>
 キムラさんは続けて、「自分の意見をきちんと伝えること、そして伝えられた意見に対して思いやりある返答ができることが、良い人間関係につながると思います。また悩んだら、いつでも話しに来てくださいね」とエールを送りました。
 キムラさんに話を聴いてもらい、安心をもらった立花さん。スッキリした顔で相談室から出ていく姿を、キムラさんは優しく見守っていました。