健康便り

2015年10月の健康便り —健康—

気胸ってどんな病気?

 花子さんは学食で友だち数人とランチを食べていました。おしゃべりを楽しんでいたら、隣に座っていた次郎さんが、急に胸を押さえました。「なんだろう、胸が痛い…。」次郎さんはほっそりスリムで背が高い、花子さんの憧れの人です。苦しそうな次郎さんはそのまま早退してしまいました。「大丈夫かな~」花子さんは心配でたまりません。夕方、次郎さんから仲良しグループにチャットが届きました。痛みが続くので受診したところ、「気胸」だったそうです。気胸ってなんだろう…。

 花子さん、心配ですね。気胸は肺に穴が開き、空気が漏れて肺が小さくなった状態です。気胸にもいくつか種類がありますが、多いのは原因不明の特発性自然気胸です。どんな病気なのでしょうか。

  • どんな人におこる?
    若い世代で、やせ型の背の高い男性に多く起こる。「大学生の病気・ケガ・事故2014年度版」報告書(※)の保険金給付実績によると、精神疾患を除く入院で毎年最も多いのが自然気胸。※全国大学生協共済生活協同組合連合会より
  • 症状は?
    突然の胸痛や息切れが主な症状。まれに症状がないのにレントゲン検査などで見つかることもある。
  • どんな治療をするの?
    自覚症状が少なく、気胸の程度が軽い場合は、特に治療は不要。外来でレントゲン検査を行い、経過を見ながら医師の判断に基づき、自宅安静で自然に穴がふさがるのを待つ。痛みや呼吸困難の症状があれば入院する場合も。多くの場合、肺の穴はすぐに閉じて、漏れた空気は自然に吸収される。程度が中等度以上の場合は、入院して胸に管を入れ、肺から漏れ出した空気を体外に排出する。気胸を繰り返す、自然に穴がふさがらず空気の漏れが止まらないといった場合は、手術が行われることがある。薬剤を用いて人工的に炎症をおこし、穴を防ぐ方法などもある。

 幸い次郎さんの症状はそれほどひどくなかったようで、自宅療養することになったそうです。ほっと一安心の花子さん。少し落ち着いたら、読書が趣味の次郎さんのために、何か本を持って友達とお見舞いに行こうと思っています。