健康便り

2016年2月の健康便り —健康—

その咳、大丈夫? 禁煙のすすめ

 花子さんは、次郎さんを誘って映画に行くことにしました。バス停でバスを待っている間、歩きたばこの煙が流れてきて、花子さんは思わず顔をしかめました。前に並んでいる人がゴホゴホ激しい咳をしています。花子さんと同じ年くらいの女性です。大丈夫かなぁ。

 冬は風邪やインフルエンザなど、咳がでる疾患が多くあります。でも、なかなか症状が治まらない、苦しい息をするたびにヒューヒュー、ゼイゼイといった音がする、そんなときはぜんそくかもしれません。ぜんそくは空気の通り道である気管支が慢性的に炎症を起こしている病気です。健康な気管支に比べて狭く、刺激に対して過敏になっています。人により程度は異なりますが、アレルギーや喫煙、気候の変化、ストレス、運動などの刺激でさらにむくんで狭くなり、息苦しくなります。

 子どもの病気というイメージが強いぜんそくですが、小児ぜんそくのおよそ3〜4割は12〜21歳の思春期に持ち越します。思春期になって初めて発症することもあります。大学生は通学などの忙しさもあり受診や服薬がおろそかになりがちですが、自己判断で治療を中段するとぜんそくが治りにくくなります。息苦しい症状などがなくても呼吸機能が治ったとは言えません。医師から受診は不要と言われるまで、しっかり受診や服薬を続けることが大切です。もし治療を中断している人がいたら、早めに治療を再開しましょう。

 また、たばこを吸っているあなた。喉がイガイガしたり、咳やたんが出たり、ということはありませんか?この先もずっとたばこを吸っていると、有害な物質が長期にわたり肺を刺激して気管支に炎症を起こすことがあります。たばこの煙などの有害物質を吸い込むことで気管支や肺に障害が生じ、呼吸がしにくくなる病気を慢性閉塞性肺疾患(COPD)と言います。主な原因は長年の喫煙習慣。学生の皆さんに今すぐ起こる病気ではありませんが、中高年にはよくある病気です。酸素不足で息切れを起こし、苦しくて普通の日常生活を送れなくなることもあります。予防のためにはまず禁煙。たばこを吸っている人は、将来の自分のために早めにたばこをやめるようにしましょう。

 女性の咳があまりにも激しいので、花子さんは「大丈夫ですか?」と声をかけてみました。咳が落ち着き、少し話をしてみると、元々ぜんそくがあり、流れてきたたばこの煙で苦しくなってしまったそうです。自分の体だけでなく、周囲の人にも悪影響を及ぼすたばこ。やめてほしいなぁ、と思う花子さんでした。