2013年5月の健康便り —健康—

予防接種、受けてますか?

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 2007年の春から初夏にかけ10〜20代を中心に麻疹が流行し、多くの学校が休校となったことは記憶に新しいところですね。その後5年間の経過措置として中学1年生と高校3年生に相当する世代に麻疹・風疹(MRワクチン)の追加接種が実施されました。受けられた方も多いことでしょう。大学生協無料健康相談テレフォンには、「追加接種を受けそびれてしまった。このままでよいか。」「何の予防接種を受けたかわからないがどうしたらよいか。」「ほかにどんな予防接種が必要か。」 という相談が入ります。

 麻疹は感染力が強く、合併症を起こすと死に至ることもある病気です。以前は一回の定期接種でした。しかし、受けていなかった、一回は受けたが免疫を獲得できなかった、一度予防接種を受けて免疫を獲得したが年数の経過と共に免疫が落ちてきたなどの理由で今回流行が起きたようです。免疫を強化するため、或いは今まで受けたことのない人にも接種の機会を与える意味での今回の経過措置。自分ばかりが辛い思いをするのではなく、周囲にうつし、学校が休校となってしまうこともあります。受けていない人は必ず受けるようにしましょう。

 また、最近流行しているのが風疹です。風疹は妊娠中、特に妊娠初期の女性がかかると胎児に感染し、先天性風しん症候群にかかってしまうことがあります。これは耳が聞こえにくい、目が見えにくい、生まれつき心臓に病気がある、発達がゆっくりしているなどの症状が起こる病気です。風疹は10代後半〜50代前半の男性、10代後半〜30代前半の女性に多く発症していますが、女性ばかりでなく、男性が発病しても周囲の妊婦にうつす可能性があるので注意が必要です。風疹の予防接種は麻疹も一緒に予防できるMRワクチンで受けると良いでしょう。

 日本の定期予防接種のうち、麻疹、風疹のほか日本脳炎、百日咳でも、大人になると免疫が弱くなることがわかってきています。未接種の方は必ず接種を。費用が全額自費となる任意接種となりますが、一度受けた予防接種でも再接種して免疫を強化しておくのも一つの方法です。

 その他スポーツをする人や旅行をする人など状況によって必要とされる予防接種が異なります。女性には子宮頚癌ワクチンがお勧めです。詳しくは大学の保健管理センターやかかりつけ医などにご相談ください。予防接種を希望する場合、まずはお近くの内科や保健管理センターにお問い合わせを。病院によって予防接種を受け付けていないところもありますので、必ず事前に電話で受け付けてもらえるか確認しましょう。一般的に予防接種の記録は母子健康手帳に記載してあります。ご自分が受けた予防接種がわからない場合は、一度母子健康手帳を確認しておくと良いでしょう。

≪ 参考HP ≫