健康便り

2014年12月の健康便り —健康—

お酒を飲みすぎたら

 クリスマスや忘年会、新年会など、年末年始はお酒を飲む機会が多くなります。でも、飲み方によっては辛い思いをすることになりかねません。12月は急性アルコール中毒が原因で救急搬送される人が激増します。救急搬送までには至らなくても、嘔吐や頭痛で辛かった、という苦い経験を持つ人も多いのではないでしょうか。

 口から摂取したアルコールは、胃や小腸で吸収されます。アルコールの吸収は速く、血中濃度のピークは30分~2時間後です。胃よりも、腸からの吸収のほうが速いため、空腹時に飲酒するとアルコールは胃を通り越して小腸に流れ込み急激に吸収されます。そして血液のって肝臓に入り、大部分はそこで分解されます。

 お酒を飲みすぎると、翌日になっても頭痛や吐き気、めまい、不快感などが残ることがあります。一般的に二日酔いといわれていますが、この辛い症状がなぜ起こるのかははっきりわかっていません。有力な説としてはホルモン異常による脱水や低血糖、電解質の異常などが挙げられています。
 では、実際に飲みすぎて辛い時にはどうしたらよいでしょう。残念ながら特効薬はありません。アルコールによる利尿作用で体の水分が減少していることが多いため、まずは水分を取るようにしましょう。また、肝臓は大量のアルコール処理で疲弊しています。十分栄養をとり、ゆっくり体を休めましょう。肝臓の機能を強化する働きがあるといわれている、クルクミンやタウリンを含む食品をとるのもひとつの方法です。クルクミンはウコンやカレー粉に、タウリンはカキ、シジミ、タコ、イカなどの魚介に多く含まれています。また、ゴマに含まれるセサミンには、アルコールの分解を促し、肝臓の働きをサポートする働きがあるといわれています。

 アルコールを体から抜こうとして、飲酒後すぐに入浴したり運動したりしようと考える人もいるかもしれません。しかし、飲酒後は体がアルコールを分解、処理しています。この時に入浴や運動をすると、血液が筋肉に分散して内臓に血液が集まらず、アルコールの分解が遅くなってしまいます。また、血液の流れも速くなるため、かえって酔いが回って平衡感覚が乱れ、転倒するなど予期せぬ事故を起こす危険性もあります。飲酒後はシャワー程度にして、激しい運動は控えましょう。

 飲みすぎた後の症状は辛いものです。空腹時の飲酒は避け、食べながら適量をゆっくり飲む、無理はしないなど、お互いが自分のペースを守り、楽しく飲むようにしましょう。

4)二日酔い 栄養の基本がわかる図解辞典 成美堂出版 中村丁次 監修

5)アルコール性肝障害 食の医学館 P208