2015年1月の健康便り —メンタル—

自分をほめる習慣

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 あなたは、自分で自分をほめることはありますか?
 「自分をほめる」。シンプルなことのようですが、謙虚さを大切にしている日本人にとっては馴染みのない習慣かもしれませんね。特に自分に対して厳しい性格の人は、うまくいかなかったことばかりが気になって、もっと頑張らないといけない、と反省することの方が多いのではないでしょうか。
 反省が向上心へつながる場合もありますが、自分を責めすぎてしまうと、それはストレスに変わっていきます。日々のストレスを溜めにくくするために、1日1回は自分をほめることをお勧めします。
 人は誰でも「承認欲求」というものを持っています。自分の頑張り、自分の存在や価値を認められたい、という潜在的な欲求があるのです。自分を「ほめる」ことで、自分を「認めて」あげましょう。

 人はほめられると、脳がその「ほめ言葉」に反応して、ドーパミン(快感、やる気を向上させるホルモン)、セロトニン(リラックス効果のあるホルモン)などの脳内物質が多く分泌されます。人からほめられると、自然にやる気が出てきたり、気持ちがほぐれたりするものですよね。このような心の安定に不可欠なホルモンを出すためには、必ずしも誰かにほめてもらわないといけないわけではなく、自分でほめても効果はあるようです。他人の気づかない自分の良いところをほめて、元気づけてあげればいいのです。

 ほめる内容は何でもいいのです。いつもより少し頑張った、誰かに優しくした、人の悪口を言わなかった、イライラしなかった…etc。ほめることが浮かばない時は、「いつもは1週間ぐらいひきずるけど、今回は2日で立ち直れたなぁ」と前の自分よりも少しだけ変化した部分を見つけるのもいいと思います。「あの状況でよく耐えたよなぁ」とねぎらってあげるだけでもいいですよね。何気ないことでも、無事に一日を終えた自分をほめて認めることが大切です。

 自分をほめることを習慣にすると、コンプレックスやネガティブな面よりも、自分の長所に気づけるようになります。
 そして、自分に対して「ほめ上手」になると、気持ちに余裕ができ、他者からの「ほめ言葉」が自然に受け取れるようになり、人間関係が良好になる…というプラスの循環が起こりやすくなります。

 疲れた日、落ち込んだ日、何もかもうまくいかなかった日…、そんな日々の連続でストレスだらけ、と感じている人こそ実践してみてください。一日の終わり、寝る直前には「よく頑張ったね、わたし(おれ#Content」と自分の「承認欲求」を満たし、気持ちよく眠りにつきましょう。