2015年5月の健康便り —健康—

自転車でけがをしたら?

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 生協花子さんは、大学に入学してから毎日20分程かけて自転車で通学しています。晴れた日に音楽を聴きながら風を切るのはいい気持ち!

 アップテンポのリズムに合わせて、花子さんは軽快にペダルをこぎます。ハッと気づくと、目の前に猫が…。危ない!花子さんは慌ててブレーキをかけましたが、横滑りして転倒してしまいました。腕を強く打ち、膝はすりむいて血だらけ。あーあ、やっちゃった。

 花子さん、危なかったですね。音楽を聴きながら、電話やメールをしながらの「ながら乗り」は周囲に注意が払えなくなり、大変危険です。今回は自分のけがだけで済みましたが、人にけがをさせたり物を壊したりすると、他人にも迷惑をかけることになります。場合によっては、損害賠償責任や刑事責任などが発生し、高額な賠償金を請求されたり、罪状が前科となって希望した職種に就けなくなったりすることもあります。自分の身を守るためにも、自転車に乗る際は安全を優先して乗りましょう。

 けがをした時は応急処置をしっかり行うと悪化予防になります。できる範囲で対応しましょう。

<擦り傷、切り傷、刺し傷>

① 流水で傷口をよく洗い、傷テープなどをあてる。

② 出血がひどい場合は清潔な布で傷口を強く抑え、圧迫止血を。

③ 傷口が大きく開いている、血が止まらない、刺さったものが汚れているなどの場合はすぐに外科受診を。

<打撲、捻挫、骨折>

① 安静にする:できるだけ患部を動かさないように。三角巾などの利用も有効。

② 冷やす:炎症を抑えて痛みをとる。冷たい水などで冷やして。

③ 圧迫する:内出血や腫れを防ぐため患部を圧迫。

④ 患部を高い位置に保つ。:心臓より高く。内出血や腫れを防ぐ。

 ただし、以下のような場合は必ず受診しましょう。

 花子さんは近くの公園で膝をよく洗い、ハンカチで傷口を圧迫止血。冷たい飲み物を買い、痛む場所を冷やしました。肩の痛みがひどいので、しばらく通院も必要になるかもしれません。幸い、学生総合共済に入っていたので金銭的な負担はそれほど大きくなくてすみそうです。もう音楽を聴きながら自転車に乗るのはやめようと、固く誓う花子さんでした。