健康便り

2015年11月の健康便り —健康—

妊娠検査薬で妊娠がわかるわけ

 花子さんは、せっかく仲良くなった次郎さんとLINE(ライン)のやり取りでぎくしゃくしてしまい落ち込んでいました。いつも悩みを相談しているサークルのD先輩に話してみようかな。でも、そのD先輩の表情がなんだかすっきりしません。「…生理が5日も遅れてるんだ〜」いつも明るいD先輩がぽつり。「妊娠検査薬使ってみた?」「まだ〜」先輩たちのやり取りに花子さんはドギマギ。先輩が妊娠しちゃったらどうしよう、どうして妊娠検査薬で妊娠がわかるのかな。花子さんはいろいろなことを考えて頭の中がグルグルしてしまいました。

 花子さん、びっくりしましたね。女性の体はストレスや体重の減少、不規則な生活などで心身に負担がかかると、月経周期が乱れることがあります。しかし予定日を1週間以上過ぎても月経が来ないとき、もしかすると妊娠の可能性があるかもしれません。妊娠の可能性が否定できない場合、尿で手軽に妊娠しているかどうかを判定できるのが市販の妊娠検査薬です。

 性交後、卵子と精子が受精し子宮内に着床すると、胎盤のもとになる絨毛組織でhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)という妊娠期特有のホルモンが作られ、尿中に排出されます。妊娠検査薬は尿中にこのhCGが検出されるかを調べる検査薬です。着床するのは受精の後約1週間ですので、性交渉直後に検査しても妊娠したかどうかはわかりません。hCGは月経予定日頃から尿中に排出されますが、検査時期が早いと尿中に排泄される量がまだ十分ではなく、判定が正確に出ない場合があります。一般的には月経予定日の1週間後くらいからの使用が勧められていますので、使用上の注意をよく守って正しく使用しましょう。

 なお、妊娠検査薬は妊娠の早期判定の補助として用いるもので、診断をするものではありません。陽性の場合は必ず産婦人科を受診しましょう。結果が陰性であっても、正しく測れていない、月経予定日を誤って判断していた、などで正しい検査結果が出ていない可能性もあります。月経が遅れて心配なときは産婦人科を受診するようにしましょう。

 1週間後、D先輩はすっかり明るい顔を取り戻していました。他の先輩から「生理、来たらしいよ」ときいた花子さん。ほっと一安心です。次郎さんとのこと、D先輩にいろいろ話を聞いてもらえるといいですね。