2016年4月の健康便り —健康—

二日酔いを防ぐ

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 この春、20歳の誕生日を迎えた花子さん。成人になったのだからと、サークルの飲み会で甘いお酒に挑戦してみました。でも、楽しくてついつい飲み過ぎてしまったみたい。翌日は気持ちが悪くて一日ぐったりです。同じく4月に20歳になった次郎さんも結構飲んでいたように見えたのに、今日は元気にどこかへ出かけているみたい。何が違うのかなぁ?

 花子さん、大変でしたね。仲間と一緒にお酒を飲むのはとても楽しいものです。でも、飲み方を誤ると二日酔いになってしまいますよ。時には急性アルコール中毒で命にかかわることもありますから、お酒の飲み方には注意が必要です。

 アルコールを分解するのは肝臓ですが、アルコール摂取量が肝臓の処理能力を超えると、お酒による胃腸障害や脱水状態なども重なって二日酔いになります。今回は二日酔いを防ぐ方法をいくつかお伝えしましょう。

<飲む前に食べておく、食べながら飲む>
アルコールの多くは小腸で吸収されますが、胃に食べ物が入っているとアルコールが小腸へゆっくりと進み、吸収のスピードが緩やかに。肝臓への負担も軽減できます。中でも、ごまやごま油に多く含まれるセサミンはアルコールの分解を促します。カキやシジミ、タコやイカなど魚介類多くに含まれるタウリンは、肝臓の機能を強化する働きがあると言われています。おつまみに選んでみてはいかがでしょうか。

<ゆっくり飲む>
肝臓がアルコールを分解できるのは日本酒なら1時間でわずか0.3合程度。短い時間で大量のアルコールを摂取すると肝臓が分解しきれません。ゆっくりと少しずつ飲みましょう。

<飲みすぎない>
厚生労働省は節度ある適度な飲酒を1日平均純アルコールで20g程度としています。また、一般的に女性は男性よりもアルコール分解速度が遅いので、飲酒量は控えめに。飲酒後に顔や体が真っ赤になるなどのフラッシング反応を起こす人も控え目がいいですね。体調が悪い、たくさん飲む日が続く場合も肝臓の処理能力は落ちるので無理は禁物です。

【1日平均純アルコール20gの目安】
ビール:中ビン1本、日本酒:1合、7%酎ハイ:350ml、ウイスキー:ダブル1杯

<飲む種類は1〜2種類>
いろいろな種類のお酒を飲むと、飲んだ量がわかりにくくなります。1〜2種類にしてどのくらい飲んだか把握できるようにしておきましょう。

 昨晩の次郎さんの様子をのぞいてみると…。おつまみにほうれん草のごま和えやイカ焼きをチョイス。ビールを飲んでいるけれど、テーブルにはウーロン茶もありますよ。実は出がけに軽く食べてきたそうです。これなら、翌日もすっきり活動できそうですね。
 花子さん、次の飲み会では気をつけましょうね。