2016年7月の健康便り —健康—

安全に海外旅行を楽しむために

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 花子さんのお父さんは大のスポーツ観戦好き。今回は特にひいきにしている選手がいるらしく、何とかしてオリンピック観戦ツアーに行きたいと張り切っています。でも、今年のオリンピックは地球の裏側、ブラジル。昨年から話題になっているジカウイルス感染症やデング熱も心配だし、知らない病気もありそう。お父さん、大丈夫かなぁ。

 そろそろ夏休みです。休みを利用して海外旅行を計画している人もいるかもしれませんね。世界には日本で馴染みのない病気がたくさんありますが、知識があれば防げることもあります。事前に旅先の情報を集め、予防接種など、できる予防はしておくようにしましょう。万が一病気になったときのために海外旅行保険に入っておくことも大切です。病気になったときに相談でき、医療機関の紹介や予約などをしてくれます。サービス内容は保険会社によって異なるので内容や利用方法をよく確認しておきましょう。

 インターネット上には様々な情報があふれています。外務省、厚生労働省などの公的機関の情報を参考にするとよいでしょう。

各国の危険情報、安全の手引き、医療事情など
旅行前の準備で必要なことや旅行中の注意点、感染症情報、旅行後の健康チェック、予防接種を受けられる医療機関情報など

 花子さんはお父さんと一緒にブラジルについて調べてみました。ウイルス性肝炎などが1年を通して発生していること、加熱が不十分な魚介類を食べることで寄生虫に感染することがあること、水が安全ではないことなどがわかりました。
 蚊に刺されて感染するジカウイルス感染症に十分注意するよう外務省から注意が出ているし、デング熱も毎年流行しています。黄熱などいくつかの予防接種も推奨されています。

 花子さんは、以前タイに行ったときに相談したトラベルクリニックの受診をお父さんに勧めました。旅行代金やチケット入手のことで頭がいっぱいだったお父さんも、花子さんと一緒に現地の様子を知ることで、「準備なしで行くのは危険だ」という気持ちになってくれたようです。病気やケガをしてしまっては楽しい旅行が台無しです。備えあれば憂いなし。安全な心に残る旅になるといいですね。