2017年1月の健康便り —健康—

あなたの避妊法、大丈夫?

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 「ちょっと生理が遅れてるんだ〜」と友人のCさん。花子さんはどっきりです。「終わってからちゃんと洗ったのにな〜」ため息交じりにCさんは話します。避妊って、それで大丈夫なの?

 立って性行為をすれば妊娠しない、行為後すぐに膣内を洗えば妊娠しない、などの話を聞いたことはありませんか? 気をつけてください。実はこれらの情報には根拠がありません。射精直前にペニスを膣の外に出す膣外射精という方法も、射精の前に分泌する液体に精子が含まれているため、妊娠の可能性は十分にあります。

 では避妊にはどんな方法があるのでしょう。代表的な避妊法を押さえておきましょう。

  1. 基礎体温法:基礎体温の変化から排卵日を推定し、妊娠しやすい日は性行為をしないか他の避妊法を使う。メリットは市販の婦人体温計で簡単に測定できること。デメリットは毎朝体温を測る必要があり面倒、体温の測り忘れや測り間違い、疲労やストレスなどによる基礎体温の変動により排卵期が見つけにくく、正確さに欠けること。
  2. コンドーム:男性の勃起したペニスに装着し、精子が女性の膣に入らないようにする。
    メリットは簡単に安価で購入できる、性感染症の予防に役立つこと。デメリットは正しく使えば失敗は少ないが、破損や装着ミスによる失敗があること。約90%の避妊率。
  3. ピル(低用量経口避妊薬):女性ホルモンの入った薬を服用して排卵を抑える。メリットは避妊の失敗がほとんどない、女性が避妊の主導権を握れること。デメリットは毎日服薬しなければならない、一時的な吐き気や不正出血など副作用が出ることもある、体質や持病によっては使えない場合もあり、婦人科受診が必要なこと。
  4. IUD(子宮内避妊用具):子宮内に小さな器具を装着し、受精卵の着床を阻害する。メリットは一度挿入すれば数年間避妊が可能である、避妊の失敗はほとんどないこと。デメリットは産婦人科医に装着してもらう必要があり、出産経験がないと使いにくい、月経が重くなることもあること。

 残念ながら100%確実な避妊法はありません。どの避妊法にもメリット、デメリットがあるので、自分の性格やライフスタイルなどに合わせて複数の方法を組み合わせると効果的です。万が一、避妊に失敗した場合はすぐ産婦人科を受診しましょう。緊急避妊薬を72時間(3日)以内にできるだけ早く服薬すると、100%ではありませんが妊娠を防止できることがあります。費用も高額なため、緊急避妊はあくまで最終手段として考えて。対応していない産婦人科もありますのでご注意ください。

 大学生の妊娠は女性男性いずれにとってもこれからの人生を左右する一大事です。性行為を伴う付き合いをするのであれば、妊娠や避妊についても2人で話し合い、自分達に合った避妊法を見つけましょう。特に女性は自分の体に起きることとして、妊娠を望まないのなら、雰囲気に流されず、正しい知識と強い意志を持って、避妊の意思表示をしましょう。