健康便り

2017年1月の健康便り —メンタル—

コミュニケーションの特徴を理解する

 ゼミ室では明日、課題発表をするS君とT君が資料作成やプレゼンテーションの準備をしています。1時間ほど前から、S君が資料の構成についてT君に何度も説明しているのに、T君が自分のことばかり話しているので、次郎さんは何だか様子がへんだなぁ、と思っていました。「だからさ、そうじゃなくて、今、説明したばかりじゃないか!」とS君が怒鳴り声をあげたので、ゼミ室にいた学生たちは息をのみました。「もう勝手にしろよ」と捨て台詞を残してゼミ室を出ていくS君。しかし、T君は気にすることもなく再び作業を始めました。

 「S君、どうしたの?」と次郎さんが聞くと、T君から返ってきたのは「知らない」の一言だけです。そこで、次郎さんはS君の怒っている理由をT君に説明しました。しかし、説明すればするほどT君との話はかみ合わず、S君がイライラする気持ちが分かるような気がしました。

 人間関係でトラブルを抱えやすいT君のような人には、次のような特徴があると言われています。

  1. 対人関係・社会性の障害
    相手の気持ちがつかめない、場にあった行動がとれない
  2. コミュニケーションの障害
    言葉の使い方の誤り、会話がつながらない
  3. 興味や行動の偏り(こだわり)
    パターン化した行動、興味、活動が限定している

 では、このような特徴がある人にはどのような接し方をすればいいのでしょうか?
基本的なポイントをいくつかご紹介します。

  1. 写真や図など視覚的な情報を提示して説明する
  2. 説明や指示は短い文で、順を追って、具体的にする
  3. できないことを一方的に責めず、どうすればもっとよくなるかを肯定的に伝える
  4. 大きな音や光の刺激が少ない、安心できる環境を整えて集中できるようにする
  5. 善悪やルールははっきりと教える

 人によって、その特徴はさまざまですが、何度か同じやり方をしても相手が理解できていないようだと感じたら、少し違う方法を試してみるのも良いかもしれません。
 次郎さん、あんまり熱くならないで!分かりやすい短い言葉で説明してみましょうね。