2017年4月の健康便り —健康—

電動アシスト自転車に乗るときは気を付けて

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 花子さんの友人Cさんが自転車で転倒したらしい。Cさんは電動アシスト自転車。かなりスピードが出ていて、路肩で滑ったみたい。ブレーキをかけて何とか止まったけど、自転車が重くて支えきれなかったって。電動アシスト自転車、楽そうでいいなぁと思っていたけど普通の自転車とはやっぱり違うんだね。花子さんは少し詳しく知りたくなりました。

 Cさん、危なかったですね。電動アシスト自転車は、電力のモーターで自転車をこぐ力を補う自転車です。モーターの能力は道路交通法施行規則で基準が決められています。公益財団法人交通事故総合分析センター(平成24年交通事故・調査分析研究発表会)によると、電動アシスト自転車の出荷台数は年々増加しており、死亡事故も増えています。死傷者数は高齢者の割合が高いですが、10代、20代の若者が登下校時に死傷するケースもあり油断はできません。電動アシスト自転車による事故は普通の自転車による事故と比べ、死者の割合が高く、頭部や胸部の損傷が多いこと、電動アシスト自転車の速度が速いことが、一因であると考えられています。

 事故を起こしたときに死亡や重傷になる可能性が高い電動アシスト自転車。スピードが出やすく、重量もあるので、人にぶつかれば相手に大怪我をさせてしまう可能性も高いでしょう。乗るときはどんなことに気を付けるとよいのでしょうか。

  1. 交通ルールを守る:当たり前のことですがとても大切。信号を守る、信号のない交差点では一時停止や徐行で安全確認をしっかりするなど徹底して。
  2. 歩行者優先:自転車通行が認められた歩道を通行する場合には歩行者に注意して徐行を。
  3. スピードの出しすぎに注意:歩行者にぶつかれば相手にも大怪我をさせる可能性がある。スピードは出しすぎないよう意識して。
  4. ヘルメットの着用:自転車に比べ頭部損傷の比率が高い。ヘルメットを着用することが望ましい。
  5. 取扱い上の注意事項を守る:ペダルに足を乗せるとわずかな力でも走り出してしまうことがある。サドルに腰を下ろしてからペダルを踏みだす、停車時はペダルから足を外すなどの注意を守る。

 坂道が多いところに住んでいる花子さん。電動アシスト自転車を購入したら十分注意して乗ろうと思いました。でも値段が高いので、購入はちょっと先になりそうです。