健康便り

2017年5月の健康便り —健康—

早くから始めよう! 花粉症対策

 花子さんは春休みにいとこのRちゃんの家に遊びに行きました。ところがRちゃんは「頭がボーっとする」と、とても辛そうでした。ごみ箱はティッシュでいっぱい。花粉症だったのかな~。

 花粉症は花粉によって起こるアレルギー疾患の総称です。厚生労働省の協力による全国調査()によると、患者数は国民のおよそ25%と考えられています。ずいぶん多いですね。花粉が鼻に入るとくしゃみや鼻水、鼻づまり、目に入るとかゆみや充血、涙目などが起こります。喉のかゆみや咳、頭痛、微熱、倦怠感などの全身症状などが起こることもあります。症状や原因となる植物は人それぞれ。まずは血液検査や皮膚反応検査などで原因を探り、自分に合う治療を見つけることが大切です。

 治療法は症状を和らげたりなくしたりする対症療法と、病気を根本から治すことを目指す根治療法の大きく分けて二種類。中には早い時期から始める治療もあります。

<対症療法>

  • 点眼、点鼻薬などによる局所療法や内服薬などによる全身療法
    薬を上手に使い分けることで、花粉の飛散が多い年でも約5~6割の患者が花粉症の症状をほとんど出さずに過ごせる。花粉が飛び始める直後から治療を開始すると有効。
  • 手術療法
    薬で十分な効果が得られない場合は、鼻粘膜を焼いてアレルギー反応を抑えるレーザーなどによる手術療法もある。一般的に花粉が飛ぶ前に行われる治療なので、お勧めの時期については早めに耳鼻咽喉科で相談を。

<根治療法>

  • アレルゲン免疫療法(減感作療法・皮下免疫療法)
    特に症状の重い場合に適応。最初は薄めた花粉の抽出液を注射し、その後少しずつ濃度を上げて注射することで免疫を獲得させる方法。花粉症の季節の3か月以上前から始め、数年続けることが必要。大学病院や総合病院、アレルギー科、耳鼻咽喉科などで行われている。治療できる医療機関が限られており、対象とする花粉もスギやブタクサなど限られているので、事前によく確認を。
  • 舌下免疫療法
    新しい免疫療法で、通院して注射するのではなく、毎日自宅でスギ花粉エキスを舌下に投与する。12歳以上のスギ花粉症の人が対象。痛みがない、通院回数が皮下免疫療法に比べ少ない、アナフィラキシーショックが少ないなどがメリット。自宅での治療なので患者自身が治療法をよく理解する必要がある。治療期間も長い。治療開始時期は医師との相談になるが、関東ではスギ花粉の飛散終了後の6~11月頃が多い。治療できる医療機関が限られているので、耳鼻咽喉科や内科などに事前に確認を。

 様々な治療がありますが、どの治療も効果には個人差があります。自分に合った治療を見つけるために、必ず専門医に相談しましょう。

 いとこのRちゃん、実はまだ受診していないそうです。辛いようなら一度近くの耳鼻科で相談したほうがいいよ、と教えてあげた花子さんでした。

「的確な花粉症治療のために(第2版)」
平成22年度厚生労働科学研究補助金 免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業 公益財団法人日本アレルギー協会事業より