2018年3月の健康便り —メンタル—
3月になって就職活動も本番直前。これまで会社説明会、会社訪問、インターンシップなどを数多く経験してきた次郎さんですが、最近、少し疲れがたまってきました。体調もすっきりしないし、先のことを考えると不安や焦りが募ります。「就活って、お金もかかるよな…」と、仕送りの残高を見て、出るのはため息ばかりです。
ひとりで部屋にいると気が滅入ってしまいそうなので、気分転換に花子さんを映画にでも誘ってみようと連絡すると、「私、金銭的に今は余裕ないんだよね。映画じゃなくて、図書館で会わない?」と言われました。花子さんと会えるなら場所はどこでも構いません。次郎さんは図書館に向かって出かけていきました。
図書館の休憩スペースで花子さんが用意してきたハーブティーを飲みながら、次郎さんは体の不調や精神的なストレスについて話し始めました。「4年生になったら就活もますます厳しくなるし、外出する機会が多くなれば交通費もかかる。時間はどんどん過ぎていくのに自分の考えは全然まとまらないしさ。不安だけが大きくなってよく眠れない日が続いているんだ」という次郎さんの話を、うなずきながら聞いていた花子さん。
「私も少し前まで次郎さんと同じだったけど、ただ落ち込んでいても就活は待ってくれないから、生活を立て直すことにしたの」と、次のような工夫をしたことを教えてくれました。
「どれも簡単にできそうでしょ? このハーブティーも気分をリラックスさせる効果があるのよ。就活もこれからの半年が勝負。お金も思った以上にかかるから、節約できるところは節約しようと思って、映画より図書館にしちゃった。それに体が弱ると気持ちも弱くなってしまうから、睡眠と食事はしっかり取ろうって決めたの」という花子さんの言葉に、"そのとおりだな"と次郎さんは深く共感しました。考えや気持ちといった目に見えないものをコントロールするのは、案外難しいものです。だからこそ、花子さんのように目に見える行動を変えていくのです。行動が変わると、ものの見方や感じ方が変わってきます。小さな変化を実感できると、精神的に安定してくるので、より良い考えも浮かびやすくなるでしょう。
「僕もやってみるよ!」と、花子さんの工夫を真似してみようと決心した次郎さんでした。