2019年9月の健康便り —健康—

安全と安心を乗せて走ろう

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 夏休み明けモモセさんが出勤すると、健康管理センターの前に腕と膝に擦り傷を作った学生が待っていました。1年生の卓也さんです。「夏休みにアルバイトを頑張って念願のロードバイクを買ったんだけれど、今朝、転んじゃって…」と少し恥ずかしそうにしています。モモセさんは傷を流水で洗い流して、応急手当てを行いました。

 卓也さんは、急に飛び出してきたネコを避けようとハンドルを切って転倒したものの、自分がケガをしただけで済んで良かったと話していました。
 ロードバイクや電動アシスト自転車はスピードが出やすく、普通の自転車以上に注意が必要です。危険を察知しても、ブレーキが間に合わずに衝突したり、避けようとハンドルを切って転倒したりする事故が多くあります。初めて通る道では、曲がり角や壁、植え込みの陰など、近づかないと様子が分からない事も多く、危険の予測はより困難になります。常に前方や周囲の様子を確かめながら、運転するようにしましょう。スマートフォンやイヤホンを使用しながらの‘ながら運転’はもってのほかです。

 2018年には電動アシスト自転車を走行中にスマートフォンを操作しながら片手に飲み物、耳にイヤホンをしていた大学生や、無灯火のマウンテンバイクを走行中にスマートフォンを操作しながら耳にイヤホンを装着しようとしていた大学生が歩行者にぶつかり死亡させた事故が報道されました。この他にも自転車による大きな事故を起こした大学生が高額な賠償を請求されたり、刑罰を受けたりする事例が相次いでいます。大学生協共済連では、万が一の事故のために、学生賠償責任保険への加入をお勧めしています。

 モモセさんは「卓也さんは優しいね。ネコを避けて自分がケガをしちゃったんだね。その優しさをずっと持ち続けたまま、楽しく自転車に乗れるといいね」と言い、安全に自転車に乗るためのアドバイスを伝えました。自転車は定期的に安全点検をすること、例えばタイヤの空気は抜けていないか、パンクしていないか、溝は減っていないか、ブレーキはよく効くか、など…。点検のチェック項目の他、自転車の正しい乗り方やマナーについてもわかりやすく説明している大学生協共済連のホームページを卓也さんに紹介しました。