2023年2月の健康便り —健康—

スマートフォン症候群ってなに?

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 大学3年生の目黒拓海さんは最近、肩こりや目のかすみを感じることが増えました。症状の原因を調べると「スマートフォン症候群」というキーワードがでてきました。ストレートネックや眼精疲労などが自分に当てはまるように思いましたが、具体的な対策がわかりません。そこで健康管理センターの看護師モモセさんへ相談することにしました。

 スマートフォン症候群とはスマートフォンやパソコンの長時間使用により生じる肩や首のこり、眼精疲労、ドライアイ、脳疲労などの症状の総称です。ストレートネックや眼精疲労が原因で、頭痛や不眠、めまい、吐き気などが起こることもあります。
 ストレートネックとは、通常ゆるくカーブしている首の骨が、下向きの姿勢を続けたせいで真っ直ぐになった状態です。また、ディスプレイ画面を見続けるとドライアイや疲れ目の原因になります。ドライアイや疲れ目が続くと目の痛み、まぶしさ、かすみ、充血などの症状が出ます。休息や睡眠をとっても回復しない状態を眼精疲労と言います。
 対策は症状ごとに分かれます。肩や首のこり、ストレートネックは予防ストレッチを行ったり、スマートフォンを使用するときにうつむいた姿勢にならないようにしたりするとよいでしょう。症状が改善しない場合は整形外科に相談します。
 眼精疲労、ドライアイ対策として、スマートフォン使用時には意識的にまばたきをする、遠くを見るなどして目を休めましょう。目の周りを温める、マッサージをするのも効果的です。改善しない場合は眼科を受診してください。
 寝る前に明るいディスプレイを見ていると、脳が日光と勘違いして昼間だと錯覚し、眠気を感じられなくなってしまいます。夜なかなか寝付けない、眠りが浅い、疲れが取れない場合は、寝る前のスマートフォンの利用時間を決める、寝床から手の届かないところに置く、などの対策をとりましょう。

 「今はアプリでどのくらいの時間スマートフォンを触っているか分かるらしいの。自分の依存度を知ることも大切ね」とモモセさん。目黒さんは「スマートフォンは便利な道具だからこそ、ちょっと依存していたと思います。今度、友達とデジタルデトックスでもやってみようかな」と笑顔で話しました。