2024年3月の健康便り —健康—

肥満に注意! 正しいダイエットとは

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 大学1年生の松本聡太さんは、入学後、一人暮らしを始めてから体重が10㎏も増えてしまいました。身長175㎝体重80㎏の松本さんの肥満度を示す「体格指数(BMI)」は26.1で「肥満(1度)」とのこと。思い当たるのは、居酒屋のアルバイトが終わる深夜に揚げ物メインのまかないを食べ、朝食は抜き。昼は学食のうどんやラーメンなど大好きな麺類を食べていることです。運動もほとんどしていません。太ってしまったこの体をどうしたらよいかと思い、健康管理センターの看護師モモセさんに相談することにしました。

 肥満自体は病気ではありませんが、健康には悪影響を及ぼします。高血圧症・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病と密接に関係し、肥満が進むことで治療が必要になる可能性もあります。一人暮らしの大学生は実家暮らしの人よりも太りやすく、また、早食いは肥満になりやすいこともわかっています。若いころからの積み重ねは、将来の健康リスクにもつながります。
 適切な体重コントロールの方法として、まずは自分にダイエットが必要かどうかを判断するところから始めましょう。日本肥満学会ではBMI18.5~25未満が普通体重、25~30未満が肥満(1度)と基準が定められています。身長と体重を入力すると肥満度と適正体重を自動計算してくれるインターネットサイトがいくつかあるので活用してもよいでしょう。
 実際に減量するには、摂取カロリーを減らすことと、運動する機会を増やして摂取したカロリーを消費することが大切です。食事の工夫として、主食・主菜・副菜の揃ったバランスのとれた食事を基本にします。揚げ物を減らす、お菓子やアルコール、甘い飲み物を控える、などの方法があります。糖質制限ダイエットなど、特定の食品を抜いたり、極端に食事の量を減らしたりする方法は、リバウンドしやすいだけでなく、健康を損なう恐れもあります。無理な食事制限はせず、ウォーキングや階段を使うなど適度な運動を長く続けることが大切です。ダイエットの結果、適正体重になったら、その生活習慣を維持することも心がけましょう。