2024年9月の健康便り —健康—

健康管理センターの看護師モモセさんが、大学のトイレで手を洗っていると、個室の中から「ヒッ」と短い悲鳴が。驚いたモモセさんが思わず声をかけた先にいたのは、大学2年生の山崎美央さんです。個室から出てきた山崎さんは、「実は、久しぶりのお通じを無理に出そうとしてあまりの痛みに声が出てしまいました。トイレットペーパーに血がつくし、もしかして痔…でしょうか…」と恥ずかしそう。モモセさんは「若い人でも痔になる人ってけっこういるんですよ」と、痔について説明しました。
痔の治療は、便秘や下痢を起こさないように食生活に気をつけながら症状の改善を目指します。切れ痔といぼ痔は薬でよくなることが多いですが、ひどくなると手術が必要になることも。また、あな痔は一度なってしまうと残念ながら自然には治らないため、一般的には手術が必要です。排便時の痛みや出血は、がんなど、その他の病気の可能性もあります。症状が続く場合は、「たぶん痔だろう」と決めつけず、肛門外科や消化器外科を受診しましょう。
「受診って、男の先生にお尻を見せるってことですよね。それは無理です」と言う山崎さんに、モモセさんは「女性の医師がいる医療機関はインターネットで調べられますよ」と伝えました。「女の先生でモモセさんみたいに優しく話を聞いてくれるなら、受診してみようかな…」と山崎さんは勇気をもらったようです。おしりの悩みは一人で抱えずに、まずは健康管理センターや医療機関で相談してみてください。