2024年12月の健康便り —健康—

お酒との付き合い方 ~エタノールパッチテストの勧め~

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 大学2年生の橋本湊斗さんは、健康管理センターで実施する「エタノールパッチテスト」を受けに来ました。もうすぐ20歳になるので、自分がお酒を飲める体質なのかどうかを知っておくためです。パッチテストの結果を待つ間に、健康管理センターの看護師モモセさんが、お酒との付き合い方を教えてくれました。

<自分の体質を知ろう>
 アルコールは体内に入ると、肝臓で顔の赤さや頭痛、吐き気の原因になるアセトアルデヒドという物質になります。これを分解するのがALDH2(2型アルデヒド脱水素酵素)です。日本人の約40%はこの酵素を持っておらず、お酒が飲めない体質です。お酒に強い体質かどうかは「エタノールパッチテスト」で調べることができます。医療機関だけでなく、大学の健康管理センターや市販の簡易検査キットで調べる方法もあります。
<危険なお酒の飲み方>
<急性アルコール中毒が疑われる人への対処法>

 パッチテストの結果、橋本さんの腕の色は変わりなく、「俺、お酒に強いってことですね。どれだけ飲めるのか、記録に挑戦するぞ!」と意気込みました。モモセさんは「お酒に強いからといっていい気になって飲んでいると、肝臓病やすい臓病、アルコール依存症などの病気になるリスクも。それに、自分が飲めるからといって、飲めない人に無理やり飲ませることはアルコールハラスメントになるから要注意ですよ」と釘を刺しました。
 年末は急性アルコール中毒による救急搬送が急増する時期です。自分は大丈夫だと思っていても、疲れがたまっていたり、場に流されて飲みすぎたりして、急性アルコール中毒に陥る場合もあります。おつまみを食べながらゆっくりと飲むなど、気を付けながら友人や家族との語らいを楽しみましょう。