大学の健康管理センターで看護師のモモセさんと話しているのは、大学4年生の阿部玲奈さんです。もうすぐ行われる卒論発表会の準備に忙しく、「不安で夜眠れない」とのこと。「もともとあがり症なのもあって、ベッドに入っても発表のことばかり頭に浮かんで眠れないんです。そのままぼーっとSNSを見ちゃって…」と、阿部さんは話します。心配したモモセさんが、安眠法をいくつか教えてくれました。
- <大学生の不眠の原因>
- この時期、試験勉強や卒業論文の準備などのため、睡眠不足に悩む人も多いのではないでしょうか。大学生の不眠の原因は、生活リズムの乱れや心理的ストレス、環境要因などが複雑に絡み合っています。
- <大学生向けの安眠法>
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- 規則正しい生活を心がける
平日も休日も決まった時間帯に寝起きして体内時計を整える。朝の光をあびて体内時計をリセットする。昼寝をする場合は30分以内で、夜の睡眠を妨げないようにする。
- 就寝前のルーティンを整える
就寝の1時間ほど前からパソコンやスマートフォンの使用を避ける。就寝1~2時間前にぬるめの湯船につかる。ストレッチやヨガ、本を読むなどの入眠ルーティンを取り入れる。
- 食事と飲み物のとり方に気を付ける
コーヒーやエナジードリンクを飲むのは午前中に。就寝前の食事、飲酒、喫煙は控える。寝る前に温かいカフェインレスのハーブティーなどを飲む。
- 寝室環境を整える
心地よい室温に調整する。部屋の光を暖色系にし、遮光カーテンや耳栓、アイマスクを活用し、外部からの刺激を減らす。
- ストレスを軽減する
やるべきことや悩みをノートに書きだし整理する。マインドフルネスや呼吸法などリラクゼーションを試す。
- 運動を習慣化する
ウォーキングやストレッチで体を適度に疲れさせる。眠る前の激しい筋トレなどは逆効果になるので注意を。
「少なくとも6時間は睡眠をとってほしいな。自分に合った安眠法を少しずつ試して、無理なく続けられるといいわね」とモモセさん。阿部さんは「私、チアリーディング部だったので、ストレッチなら得意です。不安はノートに書きだして、やるべきことは整理してみます」とうれしそうに言いました。卒業まであともう少し。自分を鼓舞して、もうひと頑張りできそうですね。