2026年3月の健康便り —メンタル—

大切な人との突然の別れ ~喪失体験からの回復~

イメージ

 今月は、大切な人との死別などによる喪失体験とその回復について紹介します。

<喪失体験による影響>
 人に限らず、命あるものには限りがあり、ある日、終わりを迎えることとなります。そのなかでも、親しい人や大切な人、家族との死別などによる突然の別れの体験は誰にでもあることです。動揺するのは当然で、すぐには事実を受け止められないということもあるでしょう。人は喪失体験により、心身に様々な影響が表れることがあります。
 精神面では、怒り、孤独、寂しさ、やるせなさ、罪悪感、自責感などの感情が表れます。身体面では、睡眠障害、食欲障害、疲労感、頭痛、肩こり、めまい、動悸、胃腸の不調、血圧の上昇、自律神経失調症、体重減少、免疫機能低下などの症状が表れます。日常生活にも影響がでることがあります。自然と涙があふれる、うつ状態になり引きこもる、落ち着きがなくなる、などです。
 そのようなときは、できるだけ安心できる場所で過ごし、食事や睡眠、適度な運動など、日常の生活を大切にすることが心の回復につながっていきます。
<喪失からの回復>
 人生の中で出会う別れや喪失は死別だけではありません。引越しや転校などの「環境の喪失」、疾病やケガによる身体の器官や機能などの「健康の喪失」、自信や目標、役割をなくすといった「自己認識の喪失」など、様々な喪失体験があります。
 ですが、人には回復する力が備わっています。泣きたいときには泣いてもいいのです。悲しみや後悔する気持ちを無理に押さえ込む必要はありません。時間が味方になってくれます。ゆっくりと受け止めていきましょう。眠れない、食べられない、疲れるなど、日常生活に支障がでたり、不安を感じたりしたときは、カウンセリングや医療の力を借りることも回復への一つのきっかけとなります。
 喪失を体験してつらいときは、ひとりで抱え込まず、周囲のサポートを受け入れていきましょう。